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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

司法講座「特殊詐欺の現状と対策」

2022-09-08 13:32:32 | 講演・講義・フォーラム等

 世の中に詐欺事案が横行していると言われて久しいが、その実態はますます巧妙かつ悪質化の一途を辿っているようだ。被害に遭うかもしれないという恐れは私たちのすぐ傍まで忍び寄ってきている。現職の検察官からその現状と対策を聴いた。

        

 昨日午後、札幌市資料館において司法講座「特殊詐欺の現状と課題」が開講されたので聴講した。講師は札幌地方検察庁の総務部長の市木政昭氏だった。氏は総務部長であるとともに、検事(検察官)としての資格も併せ持って仕事をされているということだった。

   

 市木氏は一般の詐欺と特殊詐欺について次のように定義された。一般の詐欺は被害者の知り合いが騙して金品を奪う犯罪をいうが、特殊詐欺は「面識のない不特定のものに対し、電話その他の通信手段を用いて、預貯金口座への振込みその他の方法により、現金等をだまし取る詐欺」をいうと定義された。つまり「特殊詐欺」は、①知らない人をだます。②組織ぐるみで計画的。③被害額が大きい。などの特徴があるという。

 その被害者は?というと8割が65歳以上の人で、「しっかりした人」でも騙されることがある、と指摘した。 

 「特殊詐欺」を手口から分類すると、①オレオレ詐欺(なりすまし詐欺)、②典型的な特殊詐欺、③変形パターンの特殊詐欺、④最新パターンの新型コロナウイルス詐欺の4つに分類されるという。それら詐欺の特徴を説明されたが、古典的(?)な「オレオレ詐欺」についてはマスコミ等で十分に報道されたこともあり、ここでは割愛し②の「典型的な特殊詐欺」についてレポしたい。

 典型的な特殊詐欺としては「架空請求詐欺」、「融資保証詐欺」、「還付金詐欺」などが挙げられるという。これらは私にとっても他人事ではない。私のメールには毎日何の関係もない所から日に2~30通もの迷惑メールが入る。おそらく何らかの方法によって私のメールアドレスが漏れているためと思われる。私は即座にそれらを削除しているが、そうした迷惑メールがあまりにも多いのでメルアドの変更を現在検討しているところである。

 今のところ電話ではそうした類のものには遭遇していないが、日ごろから妻との会話の中で「気をつけよう!」と確認し合っているところである。

 その他にもさまざまな手口で私たち庶民や高齢者を狙っている輩が多いという。それに対して、対策として次のような点についてアドバイスいただいた。

 どんな人でも冷静さを失うと簡単にだまされてしまうことを自覚して、 ①必要な事前準備をしておく(例えば、電話を留守番電話機能にしておく、さまざまなケースを想定し知識を蓄積しておく)  ②ひとりで、すぐに、判断しないこと!家族・知人、警察などに相談すること!

       

 講師の市木氏が何度も強調されたことは「警察に相談すること!」だった。なにか気がかりなことがあった場合は気後れせずに警察(交番)に一報入れて、相談することが肝要だということを今回の講座から学んだ。