“眠り” を考えるというよりは、登壇者の顔ぶれを見て参加を決めた私だった。フォーラムの司会が今をときめく多田萌加さん、パネリストに野球解説者の元日ハム選手の鶴岡慎也さん、そして長野五輪金メダリストの原田雅彦さんである。これは「参加しなくちゃ~」とまったくミーハーな私であった。

一昨日(1月12日)夜、近藤肇氏のお天気の話を聴いた後、同じ道民活動センター「かでるホール」において、東札幌徳洲会病院が主催する「GOOD SLEEP FORRUM」なる催しがあった。
私は前述のように催しの告知のフライヤーを見て、内容より前に登壇者の顔ぶれを見て、即座に参加を決めたのだった。
まずフォーラムで司会を務めた多田萌加さんであるが、NHK札幌放送局が制作する「北海道道」で鈴木貴之さんとMCを務めていて知ったのだが、その華やかな容貌は魅力であるのだが、それ以上に確かなコメント力が並のタレントとは違うなぁ、という思いで見ていた方だった。また、多田さんが斜里町出身という私と同郷のよしみという点も私が多田さんに注目している点の一つでもある。

また、鶴岡慎也さんは意外といっては失礼だが、野球解説者に転身してからの確かな野球観と、そのことを分かりやすく伝える表現力は他の解説者よりはるかに優れている方だと私は見ている。

そして原田雅彦さんであるが、彼のいくつになっても親しみ深い表情と、優しいコメントは多くの人々から共感を得ている。
この夜も三人はそれぞれの個性を十分に発揮されていたように私には思えた。
さて、肝心のフォーラムの方だが、前段で二人の医師のミニ講演があった。その一人は、札幌東徳洲会病院の後藤泰信医師と医療法人RESM理事長の白濱龍太郎医師のお二人だった。お二人とも “睡眠” について医学的見地からさまざまな側面から解説していただいたのだが、結論的には “睡眠” のメカニズムについては未だ解明されていないことが多いという ことを説明されたと受け止めた。人間にとって “睡眠” は非常に大切なものであるのだが、質の良い睡眠、あるいは効果的な睡眠への導入方法などについて決定打は見出されていない現状だということをお話されたと受け止めた。

そしてフォーラムは医師2人を含めた4人のパネリストによる話し合いを多田萌加さんが司会をする形で進められた。ここでの多田さんのパネルディスカッションを仕切る様子が見事だった。登壇者の意見をしっかりと受け止め、ディスカッションをリードしていた。

その中から印象的だった意見を2、3紹介すると…、
◇アスリートの場合、若いうちは体力もあり、睡眠よりは技術を高めることに意識が向くが、加齢とともに休養の大切さに気付き、睡眠の質にも意識が向くようになった。
◇スキー選手の場合、ヨーロッパ遠征が多いためコンディションの作り方が難しい。良い眠りを得るためのお風呂(温浴)の機会も限られる。その点、長野五輪では我が庭で戦えたことが好成績に繋がった。
◇スポーツ選手として、大リーグで戦う大谷選手が10時間の睡眠時間を確保していることは学ぶべきである。
◇良い睡眠を得るためには、発酵食品の摂取、風呂や日本食を積極的に取り入れていくことも有効である。
◇寝付く方法として、呼吸を大切する。場所を変えてみる。あきらめも肝心。起きる時間を守る。なども有効である。
等々、多岐にわたって良き “睡眠” についてのアドバイスがあった。
私自身、“睡眠” については寝つきが良くないことへの悩みがある。アドバイスの中で「あきらめも肝心」という医師の言葉にはちょっと安心した思いがある。体質によって「人それぞれ…」というところか?あまり気にせず眠りに就こうと思う。