思わぬ形で仏像彫刻展を見物することになった。仏像彫刻の良さなど門外漢の私には分かるはずもない。それより、彫刻家・原田政光の人となりに注目した。
3月7日(木)午後、札幌市民交流プラザのチケットセンターにチケット購入に赴いたときだった。チケットセンターの横のSCARTSスタジオで仏像彫刻展が開催されていた。しかも入場無料とあった。チケットを購入後、「ちょっと覗いてみるか」という軽い気持ちで入場した。
場内には仏像彫刻(木像)がズラーッと展示されていた。その数56点という大変な数だ。その横に作家・原田政光氏の略歴が表示されていた。それをみると原田氏は高校卒業以来、北海道教育委員会に長く務められ後志教育局長などを務められ定年まで勤務されたとなっていた。というと、まんざら私と関係ないわけではない。俄然興味が湧いた。さらに略歴を見ると、原田氏が仏像彫刻を始めたのは定年退職後だという。独学で仏像彫刻を学び、80歳でお亡くなりになるまでに56点もの仏像彫刻を残したということだ。
作品の写真撮影が許可されたので、そのうちの何点かを掲載することにした。
※ 作品名「吉祥天」 73歳時制作
※ 作品名「阿弥陀如来立像」 68歳時制作
※ 作品名「恵比寿天」 62歳時制作
※ 作品名「みかえり阿弥陀」 75歳時制作
※ 作品名「白衣観音」 67歳時制作
※ これは原田氏の木像制作をするアトリエを再現したものだということです。
※ 在りし日の原田政光氏です。
会場にはおそらく仏像彫刻展を企画されたと思われる原田氏の娘さんがおられ、来場者に丁寧な接待をされていた。父親の努力の結晶を広く市民に公開することを誇りに思っているように見えた。麗しい父子愛を見た思いだった…。