田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北区歴史と文化の八十八選巡り №15

2022-10-15 21:32:51 | 札幌市・北区歴史と文化の八十八選巡り

 今回は札幌市北区の創成川の東に広がる太平地区を訪れた。太平地区も明治時代に本州各地(徳島県、和歌山県など)から入植し、開拓された地である。現在は住宅街が広がる地域だが、開拓当時を偲ぶ史跡などを巡った。

 〈61〉創成川通りのポプラ並木

                                                                                                                                                                                                                                                                            

 創成川は大友亀太郎が慶応2(1866)年に市の中心部から札幌村にかけて「大友掘」を掘削した運河であるが、その後幾多の変遷を経て、当時の開拓使が明治19(1886)年から明治23(1990)年にかけて「大友堀」から北へ向かい直線的に茨戸まで貫いた人口の川である。屯田地区と太平地区を隔てるように貫く創成川のほとりに約3キロメートルにわたって並び立つ並木が「創成川通りのポプラ並木」である。その様は北国らしい雄大な美しい景観を呈しているが、ポプラ並木の誕生には次のような事情があったそうだ。

   

 大正初め、この一帯に水田、トウキビ・ジャガイモなどの畑と牧草地帯が広がり、放牧牛の侵入によって作物が踏み荒らされることがしばしばあった。村の人たちは放牧牛の侵入を防ぐため、創成川沿いにポプラの木を植えることになり、大正4(1915)年村人総出で植樹を行った。今日では、約3キロメートルにわたる美しい並木に成長している。  

                  

    〔住 所〕 北区太平7条1丁目北三番橋

    〔訪問日〕 10月7日

62〉太平の馬頭観世音

   

 この馬頭観世音は個人邸宅内にあるということだったので、示された住所のところまで行き、近くにいた方に尋ねたところ直ぐにその場所を教えていただくことができた。観世音の傍には次のように書かれた説明板が立っていた。

        

 今のように車や農機具がなかった昔の開拓農家にとって、馬は生活の全てであり、馬なくしては生活が成り立たない状態であった。馬は農家にとって陰の功労者とも言われている。この太平地区で活躍していた馬の健康を祈り、労苦―の感謝が「馬頭観世音」となった。この「馬頭観世音」碑は、大正13(1924)年に建立された。

   〔住 所〕 北区太平6条1丁目松岡氏邸内

   〔訪問日〕 10月7日

〈63〉太平会館資料室

   

 この施設を訪ねるに際して下調べをしていると、「資料室を訪ねる際は、北区の地域振興課に連絡すること」との記載を目にし、連絡をしたところ「資料室は現在公開されておりません」とのことで、その理由については伺えなかった。残念だが仕方がない。会館の外観を眺めるだけにとどめることにした。資料室についてはね次のような記述をみつけることができた。

   

 太平会館の2階には、太平地区の開たくの歴史を知ることができる資料室があります。むかしの農具や生活用具など約200点あり、開たく当時の農家の仕事や生活のようすを知ることができます。

  

  ※ 残念ながら地域の諸事情によって資料館の公開だけでなく、会館の利用も注視されているようだ。

   〔住 所〕 北区太平8条2丁目太平地区会館内

   〔訪問日〕 10月7日

〈64〉太平開基百年碑

   

 各地に開基百年記念碑が建立されているのと同様、太平地区にも「太平開基百年碑」が太平公園内に建てられていた。太平公園には「パークゴルフ場巡り」で訪れ「太平公園コース」でプレイさせていただいたが、この百年碑はパークゴルフ場のコース脇にあったのだが、その時は気づきもしなかった。まさに「見れども、見えず」である。その碑の隣には次のような説明があった。 

   

 この地は明治22(1889)年に徳島県、和歌山県などからの入植者によって開拓が始まった。北海道の冬の厳しい寒さと闘いながら未開の地を切り開き、作物を作ることが出来るようにするまでの労苦は計り知れないものがあったと言われている。この碑は、先人の労苦をしのび、入植以来百年を記念して昭和63(1988)年に建立された。

   

  〔住 所〕 北区太平12条3丁目太平公園内

  〔訪問日〕 10月7日



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。