あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

体験!! 怖いくも膜下出血

2011-10-27 22:36:56 | 思い出

テレビで賑わしているglobeのKEIKOさんがくも膜下出血で倒れた事。
そんなニュースを見ていると、思い出すのは我が家の夫が
20年くらいになるだろうか…やはりくも膜下出血を起こした事だった。

当時、子供たちの夏休みも終ろうかという時期で
あの年は雨が降らずに渇水が続いていた。
個人個人で水を引かないようにと、地区をあげて水の見回りなどをしていて
役員だった夫も、会社から帰って来たら休みもせずに
田んぼや畑の水の見回りに参加していた。


会津身しらず柿が色づき始めた

昨日の事の様に思い出せる…時間は夜の11時くらいだっただろうか。
見回りの無かった日で、私は布団に入ってテレビを見て
夫はうつぶせで日記かなにかを書いていたのだが
突然 突っ伏したかと思うと大きないびきが聞こえた。

脳の障害で倒れるといびきをかくと言う話は聞いていたが
そのいびきは、異常と分る普通のいびきとは異質なのが一瞬にして分かった。

ひとつ置いた部屋で寝ていた次女が駆け込んできて
お父さんどうかしたの?と、様子がおかしいからと救急車を呼んで!と
次女に頼んで、夫に声をかけたが意識はない。


ばあちゃんの好きだったシュウメイギク

ものの数分で意識が戻り…頭が痛いという。
救急車呼んだからというと、風邪だべから呼ばなくても良いと…
そんな言葉も最後まで云い切らないうちにまた意識をなくした。

待つほどもなく救急車が来て、担架に乗せられ…夫は中で戻し
狭い…どうして救急車の中はこんなに狭いのだと…そんな事が気になった私。
救急隊員が夫の血圧や心電図や測って、何回も声をかけたりしている。

我が家から車で行っても10分かそこらの総合病院へ着くのが妙に長く感じられ
病院へ着いて、すぐに処置室へと、家族の方は待合室でお待ちくださいと
処置室へ呼ばれるまでの時間が、とてつもなく長い時間に思えた。

やがて処置室へ呼ばれて、おそるそる入って行くと
夫はベッドに横たわり寝ているのか意識がないのか…不安が募る。
医師の話によれば、くも膜下出血だと…足の力が抜けて行く様な錯覚に囚われたが
続く医師の話だけは聞きもらすまいと必死だった様な気がする。


琉球朝顔の花

夫の出血は脳の奥の方にあるが厳しいけど処置できない場所ではないようで
手術はクリッピングという開頭手術で、破裂した脳動脈瘤をクリップで止める。
たしかそんな内容だと思った。
24時間以内に手術をすれば…なんとか頑張ってみましょう。
みたいな事を言われたよう思う。

単純な私は、医師がそういうのなら大丈夫だと
ジッと点滴で眠らされている夫の顔を見ながら狭い処置室で夜を明かして
朝には病室が決まり、私は一度家に帰り入院の準備をし
家族には大丈夫だからと、だいたいの事を説明してまた病院へと戻った。


花ざくろの赤い花

院内の床屋さんが来て、夫の頭を手術の為に丸坊主にする。
意外とヘタっぴで、あちこち血がにじんでいるのが妙におかしかった。
手術までの間にする事がたくさんあって、その中でも
足の付け根から動脈へ造影剤を入れて頭の撮影をしたり
その合間に兄弟や親戚へ連絡をするのも大事な事ではあった。

手術は8時間くらいかかると言われて、親族が集まり事の次第を見守り
お茶やお昼のお弁当やら…と、落ち付けなかったが
予定されていた時間が過ぎても、手術室のランプは消えずに
早いのよりも時間がかかった方が安心だと慰められ
それでも10時間か、ようやく手術は終った。


白いランタナ

もう大丈夫ですと医師の言葉にヘタってしまったワタシ。

出血後4時間以内に再出血が起きると言われる。
気が付いて即病院へと行ったのが良かったのか
それとも夫の悪運が強かったのか、3週間ほどで退院する事が出来た。
あれから20年近く、後遺症もなく元気な夫。

だから、くも膜下出血は性別に関係ないというか、男性に多いのだと思っていたが
高齢になるほど女性の発症率が高いのだとのニュースにちょっと愕然とした。
原因はいろいろあるようで、酒たばこ高血圧や疲労ストレスなど
年を取るほどに女性の疲労度やストレス度は高まるって事なのだろうか。


ノコンギク

術後看護師詰所の隣にある処置室に居た時
やっぱりくも膜下出血で入って来た老夫人は
処置の甲斐なく、明け方に亡くなってしまわれ
年老いた夫が、これからどうして生きていけばいいのだと
遺体にすがっていた姿は一生忘れられるものではない。

突然に起こるくも膜下出血、後日夫談のよれば
頭痛と一緒に、まるでテレビのスイッチを消すように意識がなくなるのだと
…思いだす限り、これが救急車に乗った初めての出来事だった。

きっと KEIKOさんも夫の様に無事復活してくれるに違いないと
そんなふうに思える。

 

昨日の夕方に見た天使の階段をUP!

 

 

 

 

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44 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです (しろくま)
2011-10-27 23:50:09
臨場感あふれる貴重なお話、興味を持って読ませていただきました
ありがとうございました
旦那さんにそんな試練があったなんて
幸せそうなご夫婦からは想像しませんでした
あれから20年も再発することなく
今まで過ごされたのはラッキーなほうだと思います
これからもラッキーが続きますように
返信する
くも膜下 (♪CD♪)
2011-10-28 01:03:20
私の周りにもくも膜下の人多いです。

復活した人、亡くなった人・・・・

気をつけようがない病気かもしれませんが・・・

20年前ならまだお子さんたちも小さかったでしょうに。
ホントお元気になられて良かった。
返信する
大変でしたね~ (しんのおっかあ)
2011-10-28 09:47:11
20年前でしたら、まだまだお若い頃でしたね。
びっくり!だったでしょう。
でも、良く助かりましたね。
時間が問題のようですね。
すぐに処置しないと、今頃大変なことに。
って思うと怖い!

KEIKOさんは、小室のことで、離婚もせずに
寄り添ってたもんね~かなりの心労があった
んだと思うなあ。自分だったら、即離婚だろうなあ。ほんとうに頑張ったんだと思う。
小室氏は、絶対にこれから、ちゃんと彼女に
尽くして欲しい!

ほんとうに、だんな様も、きっと、
神様に選ばれた人なんだとうね~
pochikoさんと、まだまだ仲良くいなさい!
ってね!(*^^)v
返信する
くも膜下 (マオママ)
2011-10-28 09:50:46
20年前、10時間にも及ぶ大変な手術だったですね
待ってる家族の方がストレスだったと思います

マオママの身近には居ないのでpochikoさんの体験談を読み、
ご主人の事は勿論、子供や親戚の事にも気を配り気丈に振舞ったpochikoさん『母は強し』だと感じました(^0^)v
医師からのもう大丈夫は神様の声のように聞こえますね~~
返信する
そんなことが ( 吾亦紅)
2011-10-28 11:30:46
経験があったのですね。
お元気になられて良かったですね。家族がそこにいるときだったから手当てが早くて不幸中の幸いでした。
前触れも無く、突然起こるというのが怖いです。
そのような話しを聞くと、一人暮らしは心細くなりますが、心配しても仕方が無い。笑って過ごしましょう。
返信する
今は幸せ? (kiki)
2011-10-28 12:36:36
20年前ご主人が大変な手術をされたんですね。まだ子どもさん小さかったし、いろんな心配もあったでしょうに!後遺症もなく元気に過ごされている様子 お勤め 畑仕事を一生懸命しているし、安心ですね。
いろんな方の話を聞くと突然にくるみたいですね。何の病気もそうですが、早く見つけて
治療すれば治る率も高いんでしょうね。文章の
合間 合間の季節の花すてきですよ!
返信する
大変な経験を・・・ (ひらりん)
2011-10-28 15:12:28
pochikoさんお若い頃にそんな大変な経験をされていたんですね・・・
でもご主人治ってよかった!!
娘達の友達のお父さんは、今春、くも膜下で亡くなられました。
お店をやられていて「ネギトロ丼」は絶品だったんですよ~~
あの味は忘れられません・・・
本当に突然のことでご家族同様 私も娘達も驚きました。
何の病気でも早期発見、早期治療は大切ですね。

天使の階段、とても神秘的~
返信する
Unknown (まあ)
2011-10-28 15:14:03
私もくも膜下は中年男性に多いとばかり思っていました。
親戚や周りでも倒れるのは男性ばかりで
女性はいなかったんですよね。
今回女性の方が多いと初めて知ってびっくりしました。
旦那さま後遺症もなく回復されて、ほんと良かったです。
返信する
くも膜下の恐ろしさ (シン)
2011-10-28 17:38:22
心筋梗塞、脳卒中など、脳と心臓にかかる病気(発作)は突然やってきて、意識のないまま・・・・ということが多いですね。
ご主人は運が良かったのか、間一髪のところだったのか分かりませんが、なんの後遺症もなく、まったくの通常の生活・仕事ができて良かったですね。

ボクは何故か「自分が亡くなる時は心筋梗塞だろう」と決めてます。
特に心臓に欠陥があるわけでありませんが、普段から心臓に弱さがあると思ってるからです。

それに予防法も知らないし、血圧のコントロールをする程度ですので、いつ心の臓に異常があってもおかしくないような状態ですので。」
返信する
くも膜下出血 (山小屋)
2011-10-28 18:35:32
外で歩いていて発症すると、急に倒れて
頭を打って死亡するという例があるようです。
ご主人の場合、pochikoさんが近くにいて、
異変に気がついたからよかったのだと思います。
ご主人はpochikoさんが命の恩人ですね。

私の場合、カミさんと別々の部屋に寝ていますから
きっと異変があっても気がついてくれないでしょう。
でも朝が早いので、起きていなければ気がついて
くれるかも知れません。

天使の階段、きれいです。
登ったら降りてこられないそうですから、見るだけ
にしてください。
返信する

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