少なくとも、あの「たこ焼き事件」のような想いは子供にさせてはいけない。泣いたり、笑ったり、喜んだり、怒ったりするような感情の起伏が正しいあり方なのである。クリニックには子供も沢山来る。いい子もいるし、かわいい子もいる、憎たらしいおガキ君もいる。でもそれでいいのだ。感情が動かない子供にしてはいけない。うちのクリニックでは受診後に小さなキャラクターグッズをお土産にあげることにしている。取り合いの喧嘩をされることもあるし、うるさく騒がれることもある。また逆に喜ぶ様を見るとこちらも楽しくなってくる。グッズで釣って受診させるのは教育上好ましくないと思われるかもしれないが、少なくとも子供の感情が動いてくれればそれでいいのである。数十年後にうちのクリニックにきた子供達が、昔アンズ飴屋で自分が体験したような感情を持っていてくれたなら私の勝ちなのである。