津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

医食同源

2007-09-12 13:37:11 | 熊本
 「胃の薬、頭痛薬、足腰の痛み止めの薬・・・そぎゃんいっぱい薬ば飲むと泡吹くバイ」 ご老人を前にして、公立菊池養生園の名誉医院長竹熊宣熊氏の話である。「バケツにな、ああた達が飲む薬ば一月分入れち、水ばチイート入れて置いとくと、反応してあぶく(泡)の発つて思わんね・・・」ひげ面で熊本弁丸出しで、百姓医者とも呼ばれる竹熊先生のこんな話は、聞く人たちに「ご尤も」と思わせる説得力がある。菊池市外五ケ町による公立病院だったが、現在は診療所として予防医学や漢方治療などにも力を入れている、ユニークな診療所である。そしてフアンも多い。「医は農に、農は自然に学べ」をモットーに「薬は止めち、綺麗か水ば飲んで、お百姓さんの作んなはったうまか野菜ば食うて、うまか空気ば吸うて運動すっと病気は退散する」と力説される。

 いささか疲れ気味の私は、ビタミン剤と数錠の健康薬品を口に含みながら、かって聞いた先生の講演があざやかに頭をよぎった。
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随兵寒合(がんや)

2007-09-12 08:56:49 | 熊本
 藤崎八旛宮の秋の例大祭(随兵祭り)の時期(9/13~9/17)になると、熊本の季節は急激な変化を見せる。お昼の間はそうでもないが、朝夕の涼しさといったらつい一週間前とは雲泥の差がある。随兵寒合と呼んでいる。今朝ほど私は、タオルケットを掻き込んで丸くなって寝ていたが、寝起き一番大きなくしゃみである。今日は毛布を準備しなければならない。
 このお祭りのクライマックスは、17日の「随兵」と呼ばれる武者行列と、飾り馬を追い立てる馬追いである。「朝随兵」と「夕随兵」とで、この日は68頭の馬とその勢子達の威勢の良い掛け声で終日大賑わいとなる。かっては「ぼした祭り」とも呼ばれた。加藤清正が朝鮮を滅ぼしたとして「ぼした、ぼした」と掛け声したことに由来するようだ。近年、主宰者側はその由来を否定すると共に「ぼした」と掛け声する事を禁じた。あのラフカディオハーン(小泉八雲・当時五校、現熊本大学教授)は、このお祭りの様子を東京の友人に手紙した折、祭りの由来を書き「朝鮮征伐」から来たものだと述べている。祭り好きの連中は、明日の「飾り馬おろし」から五日間、日頃の憂さを晴らすように、街中を馬と共に走り回る事になる。こうして熊本の秋は深まって行く。
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