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天草の乱秘聞―富岡城に立つ虹 |
村上史郎 | |
熊本日日新聞情報文化センター |
全国新聞社出版協議会主催の第4回ふるさと自費出版大賞において、天草出身の村上史郎氏の上記作品が特別賞に選ばれました。
http://kumanichi.com/index.shtml
出出版社/著者からの内容紹介
悪政と苛酷なキリシタン弾圧に苦しむ領民が、救世主と仰ぐ天草四郎時貞を担いで立ち上がった天草・島原の乱...。その前段となった天草の乱の顛末を、その敵役となるべく運命づけられた三宅藤兵衛の波乱の人生を中心に描く。そして無残に散った藤兵衛と麗人・志乃との純愛を織り交ぜながら描かれた期待の歴史長編小説!
明智光秀の孫である三宅藤兵衛は、叔母ガラシア夫人のもとでキリシタンの洗礼を受けたが、ガラシア夫人の生害をきっかけに細川家を辞し、流浪と苦難の日々を重ねた後、肥前唐津の寺澤藩に奉職する。民・百姓やキリシタンに深い同情をもつ人物として歳月を重ねた藤兵衛は、やがて唐津藩の重職、富岡城の番代(城代)として天草に赴任することになる。富岡城下の町役人・田中半右衛門家の養女で、薄幸の美女、志乃と出会い、しばし平穏の日々が過ぎて行く...。
時は移り変わり、唐津藩譜代の重役連や現地三郡代らの領民への苛斂誅求の動きが強まり、藤兵衛との間で、しだいに軋轢が高まって行く。度重なるキリシタン禁圧の急触れの下、領民への否応ない迫害を強いられ、苦悩する藤兵衛...。
やがて一揆勢が蜂起し、悪鬼の権化とみなされた藤兵衛は、乱戦のうちに討死を遂げる。その藤兵衛の後を追い、自ら命を絶つ麗人、志乃...。志乃の生害を契機に、敗残に打ちひしがれていた唐津勢の士気は高まり、籠城一決、一揆軍との苛烈な富岡城攻防戦に突入して行く...。
著著者について