津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

阿蘇五岳の涅槃像

2011-10-28 08:38:34 | 熊本

                  雲海に浮かぶお釈迦様の寝姿(阿蘇五岳)
                              ある方から素晴らしい写真をご提供頂きました。(感謝)


                             雲海をしとねに五岳の涅槃かな  津々

        この雄大な雲海の下涅槃像に親しみながら、阿蘇カルデラの中に52,000人程の人たちが日日生活をおくっている。

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鶴崎の「お舟歌」

2011-10-28 08:27:58 | memo

 鶴崎町史によると、藩主の乗船が発着するときには、これを祝して引き舟の上で「お舟歌」を謡い、これにあわせて踊ることを例としたとある。この謡方に従う人たちを「船歌組」と称していた。その「船歌組」の方と思われる、房前氏、高木氏によってその歌詞が伝えられている。
鶴崎町史によると、これが全てではないことが判るが、ここにご披露してみたい。

    ■櫻揃
ヤンレ鶯の声にひかれて見れば見しエイ、花なりけりや初櫻、来る/\春に又咲き出づる、花の錦の糸櫻、彼岸櫻に普賢草エイ、實りの花とも謂つべし。泰山木に薄櫻エイ、是よき花の枝々重ね、櫻に八重櫻を嵐の吹くとき、解いて散すな薄櫻エイ。花なき時の藍釜は、須磨で見事な櫻かな。佐世姫様の小櫻の、花戻りたる姥櫻、散るを惜むか散り兼て、いつも盛りは遅櫻、咲く時ワン花の數にはあらねどもエイ、散るにはもれぬ山櫻、老いを慰さむ花見の酒宴、うたへば心も若木の櫻サン、吉野の山を雪かとみれば、雪ではあらで花の吹雪の、この登山には花は折たしノンエイ柴は。

    ■御船卸
ヤンレ日柄よき、四方も長閑に縁起よくエイ、御船卸のお祝をエイ、供へて御船を飾り立て、声を揃へてよい調子、はずみの調子はよい調子、よいや/\や、そうやんや、よいよいさと、勇んで卸したる新造御座船、櫓拍子を揃へて、歌でやりましょうの頓よのお舟にや灘よしや、シャナ嬉し

    ■ほんとめ

○新玉のエイ、年の始の島臺に、鶴は千年亀は萬年、竹はもとより色づいて、扨も目出度五葉の松、うれし目出度、うれし目出度のわかイヨエイヤ
                                                     (以上三首、房前氏の御船唄集より)

○源氏紫あやめもいやよナ。様の姿を花と見るヤハ。花は折りたし梢は高し。心つくしの身は如何にせん。花は手折りたしヤハレ、エイきは。

○山を通れば山桃ほしや。竿も投げかけゆすらば落ちよエイ。さてもつれなや山桃や。なるかならぬかエイ山。

○京は一條今出川。二條で堀川。三條室町。四条四面のあなたでナ、逢ふたが嬉しぞヤハレ。

○行暮れて、木の下陰を宿とせばエイ。花や今宵の主ならましと、花を手折りたしヤハレ、エイきは。

○高き屋に、登りてみれば烟立つ。民のかまども賑ひにける。うれしめでたし。

○奥山に、紅葉ふみわけ啼く鹿も、恋よ/\と友を呼ぶヤハ。妻恋ひがてにヤシレ友を呼ぶ。恋には。

○美濃に妻持ち尾張に住めば、雨は降らねどみの恋し。そもじ恋には。

○夜中夜念仏そりやたが為めかい。幼なじみのつまの為め。そもじ恋にはヤハレ。

○様に置くとて夜水汲めば、水は七桶まだあはぬ。そもじ恋にはヤハレ。

○あの様は西に立つ雪、きたはよけれどふり心。そもじ恋には。

○磯を通れば千鳥が立つよヤハ。立た千鳥よ恋増すに。そもじ。

○筑波根の、嶺よりおつるみなの川。恋ぞ積りて淵となる。そもじ。

○豊後内山、真野の長者の舎人をばエイ、三郎と名づけ、草は刈らいで笛を吹く、一夜きりこそ音もよかれ、なるかならぬかエイ山。

○山川に、風のかけたるしがらみはエイ。流れもならで紅葉かな。うれしめでたい。

○武蔵野にエイ、すヽきは露と寝たといふ。露はすヽきと寝ぬといふ。寝たと寝ぬとの争い、寝たりやこそ孕みて穂にも出てあればエイ。
 何とて此の子が隠されうでもなし。御祝儀目出度。

○嶺の松には雛鶴遊ぶエイ。谷の岩を小亀遊ぶヤハ。御代は目出度。

○岸の小松に雛鶴番ひエイ。谷の巌に亀遊ぶヤハ。御代は目出度。

○そなた伊勢衆か文ことづけうエイ。いせのようだの振袖に。そもじ。

○見れば見渡す竿さしや届くエイ。なぜに届かぬ我が思ひ。そもじ。

○坂の下なる坂本茶屋に。花を一枝忘れ来て、あとで咲くやら開くやら、花を手折りたしヤハレ、エイきは。

○篠竹の、窓の嵐に目がさめて、様もおよらぬ我も寝ぬヤハ。語る間もなくエイそうやよふは。

○初夜も嫌はず夜中もいはでナ。来るも誰ゆゑそさま故ヤハ。一目見たさに門にたつ。そもじ恋には。

○野邊にかはづの鳴く声きけばエイ。ありし昔を思はるゝ。そもじ。

○行平が、残し置かれし形見の木かや。村雨ごとにつれて訪づる松の風下に。

○様は三日月宵々ござるエイ。せめて一夜は有明に。そもじ恋には。

○思召すやら其の恋風がナア、来ては枕にそよ/\と、きてはせいげん恋衣。そもじ恋にはヤハレエイ。

○浅間山からかんばら見ればエイ。さらしかけたか麻布を、布じやござらぬ雪じやもの、思ふまいもの。

○色ははなだの仕立帯。解くや鹿島の誓なるヤハ、めぐり/\て結び合ふ。そもじ恋にはヤレ。

○思ひ餘りにやる玉章を、橋の上からイヨ取り落せば、讀まで二人の名をながすヤハ。あたご思へば。

○さても見事な武蔵野や、秋の千草も花この盛り、桔梗刈萱女郎花。萩や錦のいろ/\に、露にうつる月影、光あるよの中なれば、虫の
 声まで静にて、御代はめでたい。

○小紋唐草やれちらしてもエイ。浅黄鹿の子にひわ鹿の子ヤハ。様に着せてはべに鹿の子。そもじ恋にはヤレ。

○岬山、霞に見ゆるじょうが島エイ。けづり立てたよ島の山。鳥も通はぬだけ。

○わが恋は、みをのを山の夕時雨。やさしや松はの、色も変らで千代をへる。うれし目出度。

○いつ見ても、変らぬものは笹の葉よエイ。二葉の松エイ。君とわが流れ。うれし目出度。

○廿四日愛宕の御縁日、愛宕参りに一目見てエ。われはこがれて通へども、そなた思はぬ振り心。なぜにそなたはいなふりめさる、いとゞ
 思ひのまさるいノウ。そもじ恋には。

○忍ぶ米屋の合の中柱。圓いこそよけれ。へたな大工がなにか口を、四つ立てたし角柱のかど、角のないこそ添ひよかれ。

○さても見事なお若衆様よナア、みめにや迷はぬ姿にやほれぬエイ。心根にこそしょじ迷ふ。そもじ恋にはヤハレ。

○御代長く、民もゆたかに治ればエイ。松のげ行く若水をヤハ。汲めよ千代ふるこの水を、御代はめでたの。

                                                              (以上、高崎氏の御船唄集より)

 

昨日はNHKで「ブラタモリ」の再放送(鷹匠の話)をやっていたが、浜離宮恩賜庭園に船で向かう途中で「昔は竿唄(船歌)が在ったらしいが、現在はまったく伝えられていない」旨の発言を、案内役の某大学教授が語っておられた。
鶴崎にはこれだけ残っているだけでも良いうちかもしれない。この歌詞の具合からすると、端唄・俗曲の類ではないかと思われるが如何・・・・

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