肥後国 くまもとの歴史 から
一、鹿子木参河守親員入道寂心の墓ハ飽田郡五丁北迫村の
北の郊外にあり一株の樟あり根に石牌あり笠石有佛像
如キ物を彫付脇に銘文あれ共消滅して不分明于時天文十■
年の字計見へ其余消て不知なり村の者ハ ギャクシンドンの
墓といへり
本当はジャクシンドン(寂心殿)なのだが、聞き間違いかもしれない。この寂心さんの樟は樹齢800年とか言われている。出典の著は天明四年(1833)ころだと比定されている。編者の寺本直廉がこれを見た180余年ほどまえも相当な大きさであったろう。ここ数年訪れたことがないが、何時までも元気であってほしいものだ。