■元和拾年 萬覚書（37）

                                （元和十年三月）廿七日

　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　（晴）　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　｜一、廿七日　道倫〇 助二郎 当番　清天
　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　（貞昌）　　（久元）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（平野）
嶋津家老等宛書状　｜一、星野半太夫ヲ呼、伊勢兵部・嶋津下野かたへの　御書被調候、幷ぶた・やきの事、加右衛門と御
豚山羊　　　　　　｜　　船頭ニ被申渡候事
　　　　　　　　　｜　　　　　　　 （元）　　　　　　　　　　　　　　　　　　（樋口）　（鏡）
鍛冶手間銀切手調　｜一、入江勘三郎・本田長兵衛登城、かぢ共手間銀、淡路・善右衛門留守故、切手不調候而、于今不請
ハズ　　　　　　　｜　　取、迷惑仕候条、埒明候様ニ、被仰付可被下通申候、三宅清兵衛ヲ呼候而、埒明候様ニ、可申付
　　　　　　　　　｜　　と候て、被帰候、則、清兵衛罷上、切手ノ仕様被申渡候事
　　　　　　　　　｜一、村山伝内家ヲ、続市助ニ被売候事
　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　｜　　到津八幡神社
到津宮遷宮式ニ名　｜一、到津宮御せん宮ノ、明日ニ而候故、　御名代之儀、民ア殿へ被申入候、たれそ御一家衆を被仰付、
代ノ選任　　　　　｜　　　　　　　　　〃
御一家衆　　　　　｜　　可然之由候事
　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　｜　　（上田）（村田）
　　　　　　　　　｜一、忠蔵・彦市、今夕出船被申付候事
　　　　　　　　　｜

                                （元和十年三月）廿八日

　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　｜一、廿八日　甚左衛門〇 助二郎 当番　清天
　　　　　　　　　｜
忠利書状奉行宛　　｜一、吉田ゟ、去廿日ノ御日付之　御書、御奉行衆迄へ被遣候、菅野主水殿内儀誕生之儀、御注進被申
　　　　　　　　　｜　　上候飛脚ニ、被成御下候
黒瀬九郎右帰宅喫　｜
飯ノ時ナク御台所　｜一、黒瀬九郎右衛門、食給ニやとへ帰候隙無之候間、御台所にて、二度宛めしたべさせ可申談合之事、
ニテ二回給食　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　（ら脱）
惣構ノ矢蔵見分　　｜一、四つ過ゟ惣がわノ御矢倉、見ニまわれ候事　　　 （門）                           (蟹喰）
矢蔵改　　　　　　｜一、矢蔵改ニ付而、御奉行衆、東小倉御加子町之裏ゟ、文司口・仲津口・かにはミまて被罷出、帰り
　　　　　　　　　｜　　　　　　　（正直）
　　　　　　　　　｜　　ニ、川喜多五郎右衛門宅へより候事

■三代三宅藤兵衛文書

　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「三宅藤兵衛書状」検）肥後熊本藩　細川藩家老・長岡監物宛　

　正月廿七日付けの書状であるが、将軍の逝去が報じられている。将軍家で正月に亡くなったのは四代綱吉のみで、宝永6年1月10日に逝去している。
つまりこの書状は宝永6年のものであることが判るし、藤兵衛とは三宅家３代の藤兵衛・重経であり、この時期旅家老であったことが判る。
赤穂浪士を細川家が預かった際にいろいろ差配をしたのもこの人物である。


　　　　　　　　　　藤兵衛・重経（養子　実・三宅嘉右衛門子）　人持衆併組迯衆　千五百石　（御侍帳・元禄五年比カ）・・藤助
　　　　　　　　　　　　　　　　元禄三年　　～　　元禄十五年　用人
　　　　　　　　　　　　　　　　元禄十余年三月～元禄十五年　備頭大頭
　　　　　　　　　　　　　　　　元禄十五年～正徳二年一月　旅家老
　　　　　　　　　　　　　　　　正徳二年一月～正徳五年八月（致）家老

                                              
                                                                     


                      　　　　    

■元和拾年 萬覚書（36）

                                （元和十年三月）廿六日

　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　｜一、廿六日　道倫〇 甚左衛門〇 当番　晴テ曇 午刻小雨　晩ニ亦晴
　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　｜一、大坂へ之返事、被調候事
　　　　　　　　　｜
南條元信ノ下女ノ　｜　　　　　　　　　　　（元信）
戻シ方　　　　　　｜一、宇野七右衛門登城、南條左衛門殿下女之義、奉行衆之差紙ヲ以、神西與三右衛門ニ被参候へと、
けんづけ　　　　　｜　　申候へバ、けんづけ之様ニ可被思召候間、如何可有之候哉と、被申候へバ、奉行所ゟ可申候間、
　　　　　　　　　｜　　其儘置候へと、被申渡候事
金山奉行書物ノ肩　｜一、金山御奉行佐藤安右衛門、書物肩書被申付事
書　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　｜一、上田忠蔵・村田彦市、御普請衆上候船ニ而参候筈ニ候ツレとも、若、先方をそく罷成候へバ、如
　　　　　　　　　｜　　何ニ御座候由申ニ付而、小早ニ而罷上候事　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（坂井）
薩摩へノ使相役不　｜一、中村八右衛門と平野加右衛門同道ニ而、薩摩へ参筈ニ而御座候つれとも、中悪敷ニ付而、堺忠三
仲ニツキ変更　　　｜　　郎ヲ可申付由、被申渡候へとも、忠三郎も理申候事、然間、平田勘兵衛ヲ被遣候事
　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （居）
　　　　　　　　　｜一、荒瀬八右衛門小頭被召上候へとも、金左衛門、彼者不被為候へは、組中めいわく仕由、申ニ付而、
　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　（森本）
　　　　　　　　　｜　　先大坂へ被罷上候へと、儀太夫・文五郎ニ被申渡候事
　　　　　　　　　｜
新銭使用ニ町人迷　｜一、新銭遣之儀、町人めいわく仕由、訴詔ニ付而、與右衛門尉殿町人を召連、罷出られ、御奉行所ニ
惑ス　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　（松屋）
　　　　　　　　　｜　　而惣談之上、先成次第、道二ニ鋳立可申由、被申渡候、併、銭屋可仕と望申者も於有之ハ、互ニ
　　　　　　　　　｜　　可尋由、儀定之事、
　　　　　　　　　｜