津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■成瀬家と土肥家

2022-11-13 09:04:12 | 人物

 「肥後先哲遺蹟」を読み返しているが、成瀬昨淵(次郎左衛門・久敏)の項をよんでいる中、「細川家家臣略系譜」と照合しているとその人物が登場しない。
よくよく読むと旧姓は土肥氏であり明治になって成瀬氏から旧姓に戻されていることが判った。
元々は「江州」を出自とする家で、土肥実平等の著名な人を輩出した氏族であろうと考えて居るが確たる証拠は伺えない。
土肥氏は、柳川の田中吉政に仕えたが田中家が没落後浪々されている。その後浪々の苦労をして数代を過ごしている。

細川家への召し出しは光尚公の時代と遅い。熊本史談会会員のI氏・O氏・K氏三氏は従兄妹さんだが、たしか共通のご先祖様に土肥氏があるとお聞きした。藩政期には成瀬氏であったとは御存知ないかもしれない。
冒頭の人物・成瀬昨淵は「新編肥後国誌」十八冊を著述した人物として知られる。
肥後國誌は森本一瑞 遺纂とされているが、この成瀬昨淵の著作は、これに先んじる事50年も以前と言われる。
森本一瑞がこれを底本としたことは間違いなかろう。

 次郎左衛門は養子であり同族・成瀬小右衛門の弟である。(明治に至り松井と改名)
実は養父五助が寛文5年(1665)家来を手打ちにして浪人した。どういう伝手があったのか、日光御門主の詫び言により天和2年(1682)帰参、次郎左衛門が五助の養子になったのが貞享4年(1687)、元禄2年(1689)に跡目相続している。

土肥治部左衛門ーーーーー彌左衛門ーーーーー治部左衛門ーーーー+ 
                        |
   +ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー+
    |    1代
     +ーーー+ーーー四郎兵衛ーーー成瀬五助===次郎左衛門ーーー角大夫ーーー平次ーーー藤大夫ーーー藤大夫ーーー吉司ーーー伍助ーーー唯十郎ーーー土肥宇宙
     |            (実・成瀬小右衛門弟)
             |        1代
             +ーーー与三右衛門ーーー成瀬次右衛門ーーー十助ーーー次部左衛門ーーー次右衛門ーーー次郎助ーーー嘉久馬ーーー十助ーーー治部左衛門(土肥都楽

■成瀬小右衛門ーーー権之進ーーー小右衛門ーーー伊八郎(角兵衛)ーーー径ーーー直助ーーー太郎(市之允)ーーー小右衛門(松井了平

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 土肥宇宙は号・樵石、元田永孚の誘いを受け宮内省に奉職、後・学習院女子科で書道を教えた。室は能勢氏。
その息の土肥春曙(本名・常元)は演劇家(俳優)、坪内逍遥や島村抱月の下で「シェイクスピア」などを演じるなど名を知られた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■熊本史談会11月例会御案内

2022-11-13 06:38:31 | 熊本史談会
 熊本史談会11月講演会につきましては、藤崎八旛宮宮司・岩下 通弘様を講師にお招きして、下記の如くお話を伺います。
コロナ第8波が心配される中、室内の換気を行います。温かくしてお出で下さい。どうぞよろしくお願いいたします。
 
                    記
 
        期日:令和4年11月19日(土)午前10時~11時45分
        場所:熊本市民会館 第6会議室
        演題:「神社神道と藤崎宮の歴史」
        講師:藤崎八旛宮宮司 岩下 通弘様             
 
        一般参加自由:
               参加費 500円を(資料代を含む)申し受けます。
          資料準備のため事前にご連絡をお願いします。電話(  090‐9494‐3190 眞藤) 
          尚、開会前に当会例会を催しますため、入場は9:50頃からと致します。
          又、当日はコロナ対策の爲、マスクの着用とご記名をお願いいたします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする