津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■ドッグ・イアとワイ談

2022-11-29 06:53:31 | 書籍・読書

 私はいたって本は大事にする方で、書き込みをしたり、ページの端を折るいわゆるドッグ・イア(犬の耳折)をする事はない。
書き込みをしたいページがある時は付箋をつけて是に書き込む。読みかけの時は、栞を挟み込むことにするがこれはひっきれ紙が多い。
時折、新聞や折り込み広告のひっきれが挟まっていることがある。
師匠のDr・高田先生は、古本を随分購入されたらしいが、書き込みなどには頓着されず、かえって貴重な書き込みに教えられることがあると仰っていた。

 オークションなどで手に入れた本になると、しっかりドッグ・イアがされていることがある。
前の所蔵者が特別に挟み込んだのか、また後日読むための者なのかは判じかねるが、時折なるほどこの記事を読みたかったのかと合点することがある。
そんな中、古本で手に入れた半藤一利氏の「続・漱石先生ぞな、もし」という本、これにドッグ・イアがあった。
手に入れた時は、折りたたまれてはいなかったが、くっきりと折り目が残っていた。
このページを読んで私は思わず笑いだしそうになったことを思い出す。
p81に「●ワイ談にあらずや」という項が立てられているが、この中に英国のジョージ五世とメリー皇后の、くすりと笑わせる挿話がある。
ワイ談というよりも落語の艶笑小噺といった処だ。興味がお有りの方はご覧いただきたい。
また、吾輩は猫である中の六章に、苦沙弥先生と奥方の会話があるのを、半藤氏は目ざとく見付て紹介している。
この話もワイ談というのかどうかはよく判らないがだが、これにドッグ・イアをされているこの本の前の所蔵者のきもちをくすぐらせたらしい。
こういう時はドッグ・イアよりも付箋にしておかれるのが良かろうと、御忠告申しあげる。

コメント
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