すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

週末に見識を

2008年03月17日 | 雑記帳
 久々に何の予定もない週末。
 花粉もひどくなってきたので、ひたすらに篭った二日間だった。おかげで十分に充電?できた。教育書2冊、新書が1冊。録って置いたテレビ番組3(うち映画が2)、その他雑誌もろもろに目を通すことができた。

 『大人の見識』(阿川弘之著)。
 戦争前後の人物エピソード集としてなかなか面白いと感じた。流行語ともいえる「品格」は、そこへ到達するために具体的な手立てがあるのかどうか少し難しい気もするが、この「見識」ならば、一定の学習があれば備わるようにも思えた。そのためのキーワードは「温故知新」であり、いつも口にしながら「温」の意味を考えたことのない自分の見識を改めて疑わせてくれた本である。

 NHKのプロフェッショナル仕事の流儀は、サッカーゼネラルマネージャー祖母井秀隆の回を視た。
 細かい点で納得できることがたんさんあったが、一番感じ入ったのはオシム監督の招聘に関わる場面である。「人を動かす」のは人であり、熱意であることを改めて思う。熱意とは何かと考えたときに、目的を目指す強さと言い換えることができるかもしれないが、そこに「筋」や「信念」があるかないか、問われるのはその点のような気がする。

 テレビのワイドショーで痴漢冤罪のことが繰り返し取り上げられていたが 「それでもボクはやってない」は、裁判に関して知るには絶好の映画だと思った。最終的に国家権力につながるものの巨大さや暗黒さを感じてしまうが、同時に「心証」という点の大きさも浮かび上がっている。
 それにしても、二人目の裁判官役の小日向文世の上手さはなかなかだ。最近主演ドラマもあるが、名バイプレーヤーと言い切ってもいいほどだ。翌週の「UDON」と比較してみたので、強く印象に残った。