今回の白書対策は、「障害者雇用の現状」に関する記述です(平成29年版
厚生労働白書P259~260)。
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最近の障害者雇用の状況は、民間企業での障害者の雇用者数(2016(平成28)年
6月1日現在47万4千人(前年比4.7%増))が13年連続で過去最高を更新し、
実雇用率も1.92%(前年は1.88%)と過去最高を更新するなど、一層の進展が
みられる。
また、ハローワークを通じた障害者の就職件数は、2016年度は過去最高の93,229
件(前年度比3.4%増)であった。
特に、精神障害者の就職件数が41,367件と前年度から増加し、身体障害者の就職
件数を大きく上回った。
このような障害者雇用の進展の背景には、企業における障害者雇用への理解が進ん
でいること、就職を希望する障害者が増加していることなどが要因として考えられる
ほか、ハローワークと福祉、教育、医療などの地域の関係機関との連携による就職
支援の推進や障害特性に応じた支援施策の充実などが、障害者雇用の進展を後押し
している。
一方で、民間企業の実雇用率は法定雇用率を下回っており、障害者雇用を率先垂範
すべき立場の公的機関についても、都道府県教育委員会を中心に、未達成機関が
存在することから、一層の指導が必要である。
さらに、精神障害、発達障害、難病に起因する障害など多様な障害特性を有する
者に対しても、その障害特性に応じた支援策の充実を図り、更なる雇用促進を
図る必要がある。
また、2013(平成25)年6月に、障害者の権利に関する条約等に対応するため
「障害者の雇用の促進等に関する法律」(昭和35年法律第123号。以下「障害者
雇用促進法」という。)が改正された。この改正においては、
1)雇用分野における障害者に対する差別の禁止及び合理的配慮の提供義務、
2)障害者に対する差別等に係る苦情処理・紛争解決援助、
3)精神障害者を法定雇用率の算定基礎に加えること
等を規定している。
1)、2)については2016(平成28)年4月に施行され、3)については
2018(平成30)年4月施行となっている。
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「障害者雇用」に関する記述です。
障害者雇用については、平成25年度試験の選択式で出題されています。
【 25-労一─選択 】
障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に対して、その雇用する
労働者に占める身体障害者・知的障害者の割合が一定率以上になるよう義務
づけている。この法定雇用率は平成25年4月1日から改定され、それに
ともなって、毎年6月1日時点の障害者雇用状況を管轄公共職業安定所の
長に報告する必要のある民間企業は、( A )人以上に拡大された。
( A )人以上の企業には、( B )を選任するよう努力することが
求められている。
「平成24年障害者雇用状況の集計結果(厚生労働省)」によると、平成24
年6月1日時点で法定雇用率を達成している民間企業は、全体の( C )
であった。また、障害者の雇用状況を企業規模別にみると、法定雇用率を
達成した割合が50%を超えていたのは、( D )の企業であった。
他方、法定雇用率未達成企業のうち障害者を1人も雇用していない企業
(0人雇用企業)は、未達成企業全体の( E )であった。
この問題については、「法定雇用率・・・改定され」とあるように、
改正があったから出題されたと言えるでしょう。
そこで、障害者の雇用の促進等に関する法律については、白書に記述がある
ように、さらに、改正が行われています。
で、この改正については、
【 28-2-A 】
障害者雇用促進法第34条は、常時使用する労働者数にかかわらず、「事業主は、
労働者の募集及び採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会
を与えなければならない」と定めている。
というように、改正後すぐに出題されています(正しい問題です)。
で、この改正のほか、平成30年4月施行のものがあります。
ということは、この改正については、平成30年度試験で出題される可能性が
高いので、しっかりと確認をしておいたほうがよいでしょう。
それと、法定雇用率を達成している企業割合や動向も、
できれば、おおよその割合で構わないので、押さえておきましょう。
※平成29年 障害者雇用状況の集計結果 ↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000187661.html
選択式の答えは、
A:50(現在は、「45.5」人となっています)
B:障害者雇用推進者
C:半数近く
D:1000人以上規模
E:約6割