少し前に、会社の先輩から中国の歴史小説を何冊も頂いた。片付けのアドヴァイスのついでに不要な本は全部いただきますと申し上げておいたおかげ、自分からは手に取らないジャンルだけにどうなりますやら…まずはとっつき易そうな本から始めてみた。当分は「中国もの」「旅先予備知識もの」「その他」の3ジャンルをローテーションして読もうと思う。
「墨攻」と言うタイトルには見覚えがあった。本作をコミカライズした作品(森秀樹作)が掲載されていたのを思い出した。が、読まなかった。本作の最初に「墨」とは何かについての説明がある。なるほどそういうことか。やはり中国の歴史や思想家について自分は何も知らないなと思った。
物語は「墨」思想の軍師のこと。あちこちの「国」へ出向きその国のために尽くす、軍事顧問とでも言うか。軍師であって兵士ではない。そして戦い方は基本的に専守防衛、攻めに出ることはない。攻撃は最大の防御などと詭弁を弄さず愚直に守ることに知恵を尽くす。率先して不眠不休で働くので、行った先での信任も厚くなる。
本作では、たった一人の墨者がさる場所に「派遣」され、文字通り孤軍奮闘し大軍を見事防ぎ、さしもの大軍も侵攻を断念、かと思いきや土壇場のどんでん返し。読者であってもあっと思う展開は見事。南伸坊のイラストも楽しかった。
2015年3月29日 旅の車中にて読了
「墨攻」と言うタイトルには見覚えがあった。本作をコミカライズした作品(森秀樹作)が掲載されていたのを思い出した。が、読まなかった。本作の最初に「墨」とは何かについての説明がある。なるほどそういうことか。やはり中国の歴史や思想家について自分は何も知らないなと思った。
物語は「墨」思想の軍師のこと。あちこちの「国」へ出向きその国のために尽くす、軍事顧問とでも言うか。軍師であって兵士ではない。そして戦い方は基本的に専守防衛、攻めに出ることはない。攻撃は最大の防御などと詭弁を弄さず愚直に守ることに知恵を尽くす。率先して不眠不休で働くので、行った先での信任も厚くなる。
本作では、たった一人の墨者がさる場所に「派遣」され、文字通り孤軍奮闘し大軍を見事防ぎ、さしもの大軍も侵攻を断念、かと思いきや土壇場のどんでん返し。読者であってもあっと思う展開は見事。南伸坊のイラストも楽しかった。
2015年3月29日 旅の車中にて読了