日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】酒見賢一著 「墨攻」(新潮文庫)

2015-04-03 20:01:17 | 本・映画・展覧会
 少し前に、会社の先輩から中国の歴史小説を何冊も頂いた。片付けのアドヴァイスのついでに不要な本は全部いただきますと申し上げておいたおかげ、自分からは手に取らないジャンルだけにどうなりますやら…まずはとっつき易そうな本から始めてみた。当分は「中国もの」「旅先予備知識もの」「その他」の3ジャンルをローテーションして読もうと思う。

 「墨攻」と言うタイトルには見覚えがあった。本作をコミカライズした作品(森秀樹作)が掲載されていたのを思い出した。が、読まなかった。本作の最初に「墨」とは何かについての説明がある。なるほどそういうことか。やはり中国の歴史や思想家について自分は何も知らないなと思った。

 物語は「墨」思想の軍師のこと。あちこちの「国」へ出向きその国のために尽くす、軍事顧問とでも言うか。軍師であって兵士ではない。そして戦い方は基本的に専守防衛、攻めに出ることはない。攻撃は最大の防御などと詭弁を弄さず愚直に守ることに知恵を尽くす。率先して不眠不休で働くので、行った先での信任も厚くなる。

 本作では、たった一人の墨者がさる場所に「派遣」され、文字通り孤軍奮闘し大軍を見事防ぎ、さしもの大軍も侵攻を断念、かと思いきや土壇場のどんでん返し。読者であってもあっと思う展開は見事。南伸坊のイラストも楽しかった。

 2015年3月29日 旅の車中にて読了
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2015年3月29日 【旅行】四国のジョイフルトレインいっき乗り(2)

2015-04-03 06:03:35 | 旅行・ハイク&ウォーク
 2日目は起きたら雨降りでした…が、何とか止みそうな感じ。今日は予土線のジョイフルトレイン群にイッキ乗り、行ったり来たりするので「青春18きっぷ」1回分をオークションで入手して使います。

 八幡浜から普通列車で宇和島へ、これがキハ185系特急型格下げ車。「普通列車で運用」ではなく「普通列車専用車両」なのです。とは言え内装はほとんど特急仕様、椅子は良いし静かだし、それが2両でも空な四国の鉄道に未来はあるのでしょうか…1つ手前の北宇和島で1本前の列車に乗れますが焦らない、焦らない(笑)。以下の列車で予土線を1.5往復しました。この3列車、1年前から「予土線3兄弟」と名付けられスタンプラリーも実施されており、当日は多くの子供連れが同じように行ったり来たりしていました。

(1)しまんトロッコ(宇和島10:29→窪川13:16)
 全国的に有名な清流・四万十(しまんと)川沿いに走るところから名づけられたトロッコ列車で、二軸無蓋車(トラ45000)を専用気動車(キハ54)が牽引します。走り出すと二軸車特有のゴロゴロとした乗り心地。雨模様のため側面のビニールが下ろされていますが曇りはなく外の景色を楽しむ上で不都合はなし。むしろ肌寒さが緩和されて良い?途中、江川崎から小さなワゴンで「車内販売」がありましたが、名物の「天然うなぎのオニギリ」はあっという間に売り切れ入手失敗…(涙)。沿線の売店も含め食糧難を予期して宇和島駅で弁当や飲み物を買っておいたので、飢えることなく窪川に到着しました。
 宇和島民話伝承の会の方がボランティアで乗っており、説明や昔話をして下さるのですが有難いようなウルサイような…

(2)海洋堂ホビートレイン(窪川13:20→宇和島15:28)
 窪川では直ぐの折り返し。
 精巧かつリアルなフィギュア(模型)で有名な海洋堂のミュージアムが沿線にありますが、これとタイアップして車内に作品ギャラリーを設置した単行気動車。天井と床面は恐竜や海の生物などのリアルなイラストが描かれたシートが貼られ、車端部のケースには動物だけでなく人物やジオラマまでも展示されています。
 なお乗車日は「サイクルトレイン」としてもう1両キハが繋がれていましたが、利用者はゼロでした…

(3)鉄道ホビートレイン(宇和島15:37→窪川17:50)(写真)
 宇和島の折り返し時間は余裕ですが席に余裕無く、最初に乗り継いだ私が最後の1席にありつきました。もっとも途中からはガラ空き。
 四国は東海道新幹線にGOサインを出した国鉄・十河総裁の出身地で、そのため新幹線が走っていないにも関わらず実車展示があります。「走っていないのなら走らせちゃえ!」と考えたのか!?単行気動車に「団子っ鼻」もどきの顔面整形を施しちゃったトンデモ車両。中身が0系発生品のシートだったらなお良かったなぁ…と思ったらちゃんと2人席が対向で1組設置されており、そこに座ることができました。後期のオレンジシートでなく初期のグレー+青シートですよ♪なんと警笛も新幹線の「プアァーン」と言う感じ、恐れ入りました。

 風光明媚なローカル線とは言え1往復半は飽きるのではないかと思ったのですが、ちょうど咲いていた桜を眺め、四万十川を眺め、開催日だったマラソン大会のランナーと手を振り合い、酒を飲みつまみを食べているうちにのどかな日曜は過ぎてゆきました…。

 宿泊地の高知までも特急を見送り18きっぷを使い倒して普通で。外は暗くなり、乗り継ぎの窪川駅で町のスーパーまで行って仕入れた弁当を食べ、本を読んで時間は過ぎて行ったのでした。そして翌朝5時起きで朝イチのJL490便(JA327J:737-800)に乗り、昼から出社しました。
(おわり)
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