業界モノの本はいろいろあるが、大抵は(嘘は無いかもしれないが)楽屋裏の話に終始してしまう。読んでいる時は面白いが、後に残るものは少ない。本書は違う。
タクシー業界の内情を知るために運転手になった、それは評価できるかもしれないがまぁちょっと頑張ったな程度かもしれない。著者のすごいのは、そこで得た経験をきちんとした統計データを引用し比較論を展開していることにある。実車率とか平均走行雄距離とか水揚げ(売り上げ)金額とか、けっこう数字の多い本なのだ。なので、例えばとんでもない客の話とか、イイ目をみちゃった運転手の話とか、そんなのばかり期待する向きには少々堅苦しいかもしれない。
もう一点優れていると思うのは、「ここがダメだよタクシー業界」をきちんと書いている点。漠然とマナーが悪いと書くのではなく、例えばトランクの開閉とか、例えば運転手の喫煙とか、具体的な問題点を挙げている。とりあえず都内のタクシー運転手よ、この章だけで良いので読んでみよ!
タクシーに対しドライバーとしては良い印象は持っていないが、利用者とすればやはり無いと困る乗り物。「便利なんだけどなぁ…」と言われなくなるよう、業界の方々には努力して戴きたいものだ。
2015年4月1日 通勤電車にて読了
タクシー業界の内情を知るために運転手になった、それは評価できるかもしれないがまぁちょっと頑張ったな程度かもしれない。著者のすごいのは、そこで得た経験をきちんとした統計データを引用し比較論を展開していることにある。実車率とか平均走行雄距離とか水揚げ(売り上げ)金額とか、けっこう数字の多い本なのだ。なので、例えばとんでもない客の話とか、イイ目をみちゃった運転手の話とか、そんなのばかり期待する向きには少々堅苦しいかもしれない。
もう一点優れていると思うのは、「ここがダメだよタクシー業界」をきちんと書いている点。漠然とマナーが悪いと書くのではなく、例えばトランクの開閉とか、例えば運転手の喫煙とか、具体的な問題点を挙げている。とりあえず都内のタクシー運転手よ、この章だけで良いので読んでみよ!
タクシーに対しドライバーとしては良い印象は持っていないが、利用者とすればやはり無いと困る乗り物。「便利なんだけどなぁ…」と言われなくなるよう、業界の方々には努力して戴きたいものだ。
2015年4月1日 通勤電車にて読了