日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【映画】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎【LIVE ZOUND×RGBレーザー】

2023-12-21 13:00:00 | 本・映画・展覧会

 2022年が、故水木しげる先生の生誕100年だったそうだ。その記念企画と言うことらしいが、経緯はさておき「鬼太郎」シリーズはリアルに見てきたので多少は思い入れがある。調べたところ初作は紙芝居で1954(昭和29)年、アニメ化が1968(昭和43年)だそうで、なるほど自分の幼少期とアニメ化の時期がピッタリ合う。

 本作は、シリーズの主人公「鬼太郎」ではなく、「目玉親父」が目玉だけになる前、鬼太郎の父になる前の話。主人公は彼「ゲゲ」と、辛い太平洋戦争体験を持つ兵隊上がりの製薬会社員・水木。昭和31年の話と設定されている。製薬業界に多大な影響力を持つ一老人の逝去から、老人の出身地であるとてつもない山奥に起こる世継ぎ問題と、怪奇現象に水木とゲゲが挑む。鬼太郎はほんの最後に出てくるのみだが、その世界観は本作でも変わらない。

 世継ぎ問題は醜いが、さらに醜い老人の欲が明かされ慄然とする。その欲は怪奇の力と一体化し、訪れた訪れた彼等との間に死闘が繰り広げられる。そのシーンでLIVE ZOUNDが有効に作用するわけだ。

 水木しげる作品らしく、根が暗い。師の戦争体験が根強く反映され、さらに人間の欲が描かれ、師が得意とした「お化け」の世界が合わさって、ファンタジーと呼ぶにはあまりに陰惨な光景が描かれた。かなり大人向けの作品に思われた。

 2023年12月2日 川崎・チネチッタにて

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2023年12月1日 【旅行?】横浜港遊覧船

2023-12-21 06:00:00 | 旅行・ハイク&ウォーク

 いよいよ師走ですが、その初日に御用納め。例によって横浜港大さん橋でクルーズ船客対応のアルバイトでした。終わって帰りがけに、何やら呼び込みの声が聞こえました。ん?こんな所に遊覧船あったっけ。「マリーンシャトル」しか知りませんでした。大さん橋も今日が今年最後だし、海から大型クルーズ客船を眺めるのも一興。「象の鼻テラス」のカフェでコーヒー飲んで時間調整し、日没時のクルーズに乗ってみました(写真左上)。今日はけっこう冷えたこともあり乗客は少なく10名足らず。

 出航するとすぐ、大さん橋の横を通ります。海面近いレベルから見ると、3,000人近くが乗れるクルーズ船は巨大。その船を正面から見る機会は多くないでしょう(写真中左)。大さん橋を通り過ぎると山下公園、ホテルニューグランド、氷川丸そしてマリンタワーと、昔ながらの名所が一気に近付きました(写真左下)。

 船はそのまま港出口へ向かい、ベイブリッジをくぐってからUターン(写真右上)。再びベイブリッジをくぐり、赤灯台を間近に(写真中右)。塗装工事の足場が組まれているのが残念でした。奥には横浜の風車が見えています。米軍の駐留するノースピア・瑞穂埠頭には双胴輸送船が2隻そして真っ白な船はミサイル追跡艦かな?が居ました。左転回してみなとみらい地区、そろそろビルや観覧車の灯りが映える時間です(写真右下)。

 吹きさらしの上部デッキは寒かったけど(客室もあります)、やはり遊覧船は潮風を受けながら乗りたいもの。思い付きで乗った45分は楽しかったです。途中ビルの隙間から輝いた夕陽も綺麗でした。最終の17:00便だと、クルーズ船の出航時刻と重なるため桟橋から離れた姿を見たり、周囲が暗くなって夜景を楽しめたかもしれません。季節を変えて、リピートしても良いなと思いました。ただ、昔ながらの現金のみと言うのはいただけません。今はコードレスの決済端末もあるのですから。

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2023年12月1日 【仕事】インバウンド運びたければバスは「セレガーラSHD」を買いなさい

2023-12-20 20:00:00 | 仕事

 今回は全く役に立たない、仕事のこぼれ話を書きます。

 今年始めた、横浜港のクルーズ船客対応アルバイト。色々なポジションがあるのですが、その中の一つに下船客のバス乗せ込みがあります。港に着いて、そのまま自分でホテルや観光地に移動するお客様のほかに、船会社(旅行会社)側で手配したバスで観光や空港、ホテルへ向かうお客様も少なくありません。それらのお客様を、行先の異なるバスに間違いなくご案内して送り出す仕事です。

 バスへの案内はさておき、ご乗車頂く際には荷物を床下トランクにお預かりします。ここで問題になるのが、トランクの容量です。国内で高速バスや夜行バスに乗ったことがある方は、開いているトランクをご覧になって結構な広さがあると驚かれたと思いますが、クルーズ船で一週間以上の旅をする海外のお客様相手だと、全然容量が足りないのです。

 我々がちょっとの旅行に持って行く、小ぶりなキャリーオンがスーツケースで言うSサイズ、海外旅行に持って行く、持ち込み不可なのがMサイズですが、それより大きく、小柄な人では取り回しが大変なLサイズをお持ちのお客様が少なくありません。そして大抵の方が、Lサイズ+Mサイズと言ったように、異なる2つ、時には3つのスーツケースをお持ちです。するとどうなるか。座席数ぶんのお客様はとてもお乗せ出来ないのです。先日は、わずか15名のお客様の荷物で床下トランク2つが満杯になりました。そういうことを予期して、バスは概ね25~30名で1台となるよう、手配がされています。それでも偶に、床下に積み切れず最後の数名分は客席に運び込むことがあります。お客様はたいてい前の方から座られますので、荷物を狭い通路の奥まで持って行くので面倒です…そこは私達の仕事ではないのですが。

 現場に出て解ったのは、普通の人には四角い車体で同じように見えるバスでも、随分トランクの収容力に差があることです。現在、日本の観光バスはいすゞ・日野でほぼ同一仕様の通称「セレガーラ(日野セレガ+いすゞガーラの造語)」と、三菱の通称「おにぎり(後ろ窓の形状から)」がありますが、床下トランクは「セレガーラ」の方が真四角で使いやすく、フレームが突き出ている「おにぎり」は実効容積が少ないのです。多くの荷物を積むため、スーツケースは立てて積みます。この際、「おにぎり」だとLサイズの荷物を立てられないのです。横にして積むと、トランク内で奥まで押し込むのにキャスターが使えず、ドライバーさんは体力を要します。こうなると、Sサイズまでの荷物は預けずに客席に持ち込んで下さい。スペースはありますからとお願いしたくなります(しませんが)。

 また、観光バスには各社とも車高の異なる「HD(ハイデッカー)」と「SHD(スーパーハイデッカー)」があります。客室寸法に大差はなく、床下をどれだけ嵩上げしているかの違いなのですが、Lサイズな荷物の多いインバウンドのお客様をお乗せする場合、この床下容積の差が効いてきます。Lサイズを立てて奥まで転がして積み込んだうえに、Sサイズを平置きできるのです。ただSHDは車高と同時に車両価格も高いため、導入している会社は多くありません。

 「セレガーラ」と「おにぎり」、「HD」と「SHD」、この掛け合わせで4パターン。インバウンド、それもホテル発着の日帰りツアーでなく空港や港からの輸送を考えると、「セレガーラのSHD」が最も、荷物積み込みの不安のない車種であることが判りました。でも、判っちゃいるけど買えないよと言うのがバス会社さんの本音なのだろうとは思います。

 

(写真はフリー素材です)

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【本】山田壮志郎著 「無料低額宿泊所の研究-貧困ビジネスから社会福祉事業へ-」(明石書店)

2023-12-20 13:00:00 | 本・映画・展覧会

 本書はルポやドキュメンタリーでなく学術書であり、予期していたものと違ったためかなり大雑把に読んだ。

 無料低額宿泊所がいわゆる「貧困ビジネス」の場となっている事件が注目を集めたが、その歴史、存在および利用の実態、利用者の声などを、各種統計やアンケート結果とそれらへの解説という形で章立てしてまとめた本。社会問題としてセンセーショナルに書くのではなく、切り口として正しいかはともかく、公的資料から実態を読み解いた労作と言える。

 本書の刊行時期はいわゆる「たまゆら火災事件(2009)」の後であり、「川崎簡宿火災事件(2015)」の前である。その間ソシテCovid-19渦による経済停滞~失業者増を背景とした無料低額宿泊所利用者数は増加しているはずであり、本書に示された状況は悪化しているのではないか。本書は状況を示しているが、それに対する各地行政の取り組みについて細かくは報じていない。また、貧困ビジネスを営む悪徳業者や闇勢力についても触れていない。さらに知りたければ、もう少し読書を続ける必要がある。

 2023年11月30日 自宅にて読了

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【本】芹澤 桂著 「それでもしあわせフィンランド」(幻冬舎文庫)

2023-12-20 06:00:00 | 本・映画・展覧会

 フィンランド人の男性と結婚し、ヘルシンキ郊外に住むことになった著者の「住んでわかったフィンランド」エッセイで、どうやら本書が第4弾らしい。たまたま図書館の棚で見かけて手に取ったので、そこまで分からなかった。

 ちょうど11月上旬にヘルシンキを訪れたこともあり、その時分の気候に関する稿には「そうそう」と頷いたが、あとは「へぇー」と感心するばかり。旅行で訪れる限りは役に立ちそうな情報は少ないけれど、読むと何となくフィンランドを知った気になり、読後に訪れれば親近感が湧こうと言うもの。

 フィンランドが「しあわせな国」かどうか知らないしそう言うイメージは持っていないが、先日久しぶりに訪れた街の印象は「せわしなくない」と言う好意的なものだった。

 2023年11月30日 自宅にて読了

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【映画】駒田蒸留所へようこそ

2023-12-19 20:00:00 | 本・映画・展覧会

 5日間で4作の映画館通いである。3週間の旅行中に、ちょうど興味ある作品の公開が続いたのだ。1日でハシゴしても良いが、家に籠らず出かける方が時差ボケ解消に良いかと思い、1日1作品ずつ観ることにした。

 『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『サクラクエスト』『白い砂のアクアトープ』―。「働くこと」をテーマに、日々奮闘するキャラクターを描いてきた、P.A.WORKSによる”お仕事シリーズ”の最新作(以上、公式サイトより)。あ、『サクラクエスト』だけ観てなかった。もっともこれらの作品に関連性はないので問題ない。

 今回の舞台はウイスキーの蒸留所、英語だとディスティラリー。作品に登場するのはもっと小さな工場。父親の急死で跡を継ぐことになったお嬢さんと、たまたまそれを取材することになった、何だかやる気のない兄ちゃんの物語。仕事の動機とモチベーションの話。それに意見の対立、衝突という家族問題が絡む。ああこういう話、実際にどこぞの老舗であった話だよなあとか思ったり。

 「好き」を仕事にできる人は幸せだが、それがその人を幸せにするとは限らない。最初は好きでなかった仕事も、続けてゆくうちに好きになることもあるだろう。自分は?「これだ」と思った仕事だったけど、決して好きではなかった。もっとも、働くこと自体が好きではなかったので、論外とも言える。過去作品同様、本作に恋愛要素が描かれないのは潔いと思った。それにしても、制作にあたり随分国内たくさんの蒸留所を取材したものだ。エンドロールにもあったが、来場者特典のリーフレットにしっかり描かれていて感心した。

 2023年11月29日 川崎・チネチッタにて

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【映画】劇場版 ポールプリンセス!!

2023-12-19 13:00:00 | 本・映画・展覧会

 Youtubeで公開された短編シリーズ(全8話)の続編が大幅パワーアップ、劇場版となって公開された。もともと本作を知っておらず、他の映画の時に予告編を見、公開された短編イッキ見編を予習してから観た。

 ポールダンスとその指導者に偶然出会った知った主人公たちが、自分たちも新しい何かを求めて指導を受けポールダンスを舞うようになると言うのがストーリー。オリジナルは全部繋げても1時間に満たず、そのため内容が簡単でご都合主義、未経験者が大した挫折もなく、本番の失敗もなく目標を達成してしまう。仲間内の衝突もない。尺を考えると、そこまで突っ込んで描けなかったのだと思う。

 今回は、メンバー4人が新たな目標=コンテストに向けてさらにダンスを磨いてゆく。コンテストとなればライバルがいる。それは3人からなるトップチーム、その中には主人公の昔の因縁の相手がいる。これでこそ物語。4人vs3人だが、足せば7人=ななつ星(北斗七星)になる。これは将来への布石か?

 そうは言っても本作も尺は1時間ちょっと、その間にコンテストに向けた練習、予選そして決勝、エンディングを進めなければならない。ストーリーだけでなく、本職のダンスをモーションキャプチャーして制作した魅力のダンスシーンには時間が割かれている。やはり物語としては浅く安易。長年のトラウマは簡単に乗り越えられ、全国大会は初参加でいきなり表彰台だ。そこは目を瞑って、ダンスシーンに見とれるとしようか。ただ全編を通して言えるのは、いかにもCG然とした動きに留まってしまっていること。製作費の問題でこれが限界と言う事か、イヤだね色々と勘ぐってしまって。

 物語は平凡で展開は安易だったけど、ともすれば色モノに見られがちなポールダンスを紹介した功績は評価できるのではないだろうか。何より、打ち込むことがある、見つかるって幸せだよね。

 2023年11月28日 川崎・チネチッタにて

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2023年11月27日 ユラユラとグルグル2023

2023-12-19 06:00:00 | ノンジャンル

 今年もやって参りましたお楽しみタイム、人間ドックの結果発表!今年は受診医療機関を変えたため、同じ項目が取れているか少し心配でした。また退職し生活内容も変わったため、その影響も気になります。昨年同様、3年分のみアップします。左から2023-2022-2021です。今回から検査機関を変えたため、項目および配列は今年の検査結果に準じて編集しています。

BMI: 25.6-25.9-26.2
→わずかばかり減少したが、相変わらず25を超えており肥満。

血圧: 120/73-133/73-120/6

総コレステロール: 182-193-195
中性脂肪: 89-82-108
HDLコレステレロール: 57-54-60
LDLコレステレロール: 109-118-118
→脂質代謝に関してはわずかばかり改善。更なる改善には運動が不可欠。

AST(GOT): 20-17-18
ALT(GPT): 16-16-16
γ-GT(γ-GTP): 17-19-20
ALP: 83-70-77
総ビリルビン: 0.79-0.5-0.6
総蛋白: 7.3-7.2-7.7
ALB: 4.3-4.2-4.7

血糖: 103-102-109
HbA1c(NGSP): 5.5-5.3-5.7
→糖代謝は微妙に悪化、要注意。

CRP: 0.16-0.02-0.01

BUN: x-14.0-14.4
クレアチニン: 0.84-0.90-0.91
eGFR: 72.2-67.2-66.7
尿酸: 6.3-6.6-6.8

白血球: 71-44-52
赤血球: 432-422-449
ヘモグロビン: 13.5-13.4-13.4
ヘマトクリット: 40.5-39.7-42.1
血小板数: 29.4-29.1-28.0
MCV 93.8
MCH 31.3
MCHC 33.3

いやー、本当に運動して健康維持に努めないと、なんかギリギリの線で健康を維持している感を強く感じました。

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【映画】結束バンドLive-恒星-【LIVE ZOUND×RGBレーザー】

2023-12-18 20:00:00 | 本・映画・展覧会

 この記録を【映画】とするか(Live)とするか迷ったのだけど、やはり記録モノを映画館で観たので【映画】にした。

 「けいおん!」を始め、これまで何度か女子高生バンドの映画が制作されヒットしてきた。一連の作品の中でも本編の主人公「結束バンド」が登場する「ぼっち・ざ・ろっく(通称ぼざろ、BTR)」は、劇中で奏でられるオリジナル曲の熱量がひときわアツく感じられる。そんなハイレベルな曲を、音楽には素人同然の声優が本気で練習し、アニメさながらにライブをしてしまったステージの記録映画が本作。セットリストは劇中歌からとなるため、オリジナルのシリーズを観ていないと面白くないかもしれない。

青山吉能(ギター・後藤ひとり役) 演奏:生本直毅
鈴代紗弓(ドラムス・伊地知虹夏役) 演奏:石井悠也
水野朔(ベース・山田リョウ役) 演奏:五十嵐勝人
長谷川育美(ギター&ボーカル・喜多郁代役) 演奏:山崎英明

 2023年5月21日にZepp Hanedaで行われた一夜限りのライブ、詳細な内容はこちら参照。オリジナルでは「ぼっちちゃん」こと後藤ひとりが主人公だが、本作はライブなためメインはボーカルである喜多郁代役の長谷川育美となる。ほぼ全編、一人で歌いきり。短期間でもみっちりトレーニングすればここまで上手く迫力あるパフォーマンスができるのかと驚かされた。一方でぼっち役の青山吉能は最後の最後で入魂の一曲、おいしい所を持って行ったか?水野朔、鈴代紗弓も一曲ずつ。アニメ関連のイベントらしいのは、出演者勢揃いのMC。

 低音の効いた上映で、綺麗な映像を迫力ある音響で楽しめた。同時に「ぼざろ」は2024年春と夏に劇場版総集編が制作されることが発表され、単にTVシリーズの編集版となるのか、音響や音声の録り直しなどされるのか、気になるところである。

 2023年11月27日 川崎・チネチッタにて

 

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【映画】翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~

2023-12-18 13:00:00 | 本・映画・展覧会

 埼玉を徹底的にディスった、壮大な茶番劇の続編。今度は関東を離れ、関西が舞台。埼玉に代わってディスられるのは千葉、そして悪の親玉は京阪神。

 奈良、和歌山の冷遇が面白い。関東で言えば茨木、千葉か。関西圏の人間なら分かるジョーク、出没するネタは滋賀の飛び出し坊やこと飛び太を始め、シカにパンダ、粉モンに洛中。対する関東ではあの夢の国…

 本作を静かに見るのは、制作陣に対して失礼であろう。吹き出し、時にはゲラゲラ笑うのが正しい反応。クスクスでも、まあ良い。幸い、同席の観客に失礼な輩はいなかったようだ。イジられ具合が観る人の許容範囲内かどうか、気にしたらキリがないだろう。

 埼玉を代表する主人公はGACKTと二階堂ふみだが、本作では迎え撃つ関西陣なかでも片岡愛之助が素晴らしかった。故横山やすしのイメージで演じたと言うオイコラァ調のセリフ、動作のキメ、そして披露された華麗な舞。配役の妙。その他の役者も見事、ところで和久井映見のオバサンぶりに愕然とした客も多いのでは。

 柳の下を狙った続編は凡作も少なくないが、本作は見事に不安を吹き飛ばしてくれた。そうなると続々編も?考えられるのは滋賀と一文字違いの佐賀をディスる九州編、悪ボスは当然福岡で、福岡出身の役者で検索すると有名どころでは松重豊、武田鉄矢、石橋凌そして陣内孝則あたりがヒットするのだが…そして佐賀となれば、二作続けてエンディング曲を歌ったはなわが、曲だけでなく作中にも登場するのではと安直に期待してしまう。

 色々な土地を揶揄しながらも郷土愛を謳った本作で、各地域が見直されると良いな。

 2023年11月25日 川崎・チネチッタにて

 

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