「看護助手のナナちゃん」(1)野村知紗
雑誌連載当初から、単行本化の問い合わせが多数寄せられたという。
絵は巧くないけど、味がある、何より内容にマッチしている。
例えば、認知症の為、自分自身もベッドの周りもうんこだらけにした患者さん。
リアルな絵を描く作家なら、読者も「うへっ!」と辟易する。
でも、この絵なら大丈夫。
ユーモアさえ漂ってくる。
それにしても、看護師をヒロインにした作品は多いが、看護助手が主人公、ってのは初めてかも。
1話2ページの連作になっている。
様々な患者さんが登場し、その家族、周囲の人々が丁寧に描かれる。
ひいては、病院、医療、人間も描かれるという、すごい作品だ。
しかも、作者が意図せず、淡々と作っている(と思われる)のが素晴らしい。
たいていの人にうける、と思う。
読んでみて、オススメ。
(でも、図書館には入荷しないでしょうね)
【ネット上の紹介】
ナナちゃんは看護助手です。 ナナちゃんは病院で働いています。 ナナちゃんは日々、病院でいろんな患者さんと出会い、別れます。 そんなナナちゃんの日常は、喜びや悲しみが詰まっています。 ショートで綴るナナちゃんの愛情溢れる日常は、 きっと読者の心を温かく癒やしてくれます! 本誌連載当初より、 読者から単行本化の問い合わせが多数寄せられた 話題の作品が、いよいよ単行本化!!