今週は二日にわたるシンポジウムがありました。と言っても、職場の道路を隔てた向かいにあるホテルの会議場を使ってのものなので、仕事場から3分の距離。この分野のちょっとした有名人も来るので、近場だし出席することにしましたが、このようなイベントに高い参加料を払って遠方から来る人はいるのかな、と疑問に思いました。
プロの会議屋が金儲けのためにやっているイベント(たぶん)で、参加者は50名ほど、しかし講演者はかなりトップレベルの人を集めていて、内容的には大変良かったです。私はこの分野の中でもちょっと末端で、人々の興味とずれたことをやっているので、あいにく私にとっては直接役立つことは学べませんでしたが、話としては面白いものが多かったです。しかし、この規模では金儲けどころか、赤字になっているのでは、となんとなく疲れた風なオーガナイザーの人を見て思いました。
実は、その初日の発表の直前にうっかりemailを見てしまい、期待の論文がまたリジェクトを食らったことを知り、結局、その気分を引きずってしまって、せっかくのシンポジウムを楽しめませんでした。共著者の人の落胆ぶりにはちょっと罪悪感を感じます。
しかし、この商業雑誌の金儲け主義にはうんざりしますね。
バイオ系ではNature系の一人勝ちのトレンドは今後も続きそうで、雑誌も格差社会、ミドルクラスの雑誌がなくなりつつあります。結局、今回のリジェクションで、この分野の次の雑誌となると、インパクトファクターで言えば半分以下になってしまうのです。その間、中間層がありません。かつて、何十年と尊敬されていた老舗の有名一流雑誌でさえ、インパクトファクターは南下傾向、結局、数字的に追いつかれて、あの金儲け主義丸出しの雑誌、Nat Communと同じぐらいの扱いになりつつあります。かつての有名雑誌が「Nature」ブランドに負けて、落ち目になっていくのを見るのは切ないです。
そのNatureと言えば、所詮は商業誌、広告収入は大切です。広告は多くの読者に読んでもらってナンボですから、掲載する論文は流行と読者の興味が最優先するのでしょう、しばしば話題性はあるがクオリティーの怪しい論文が出て世間を惑わせます。あとはラボの名前と政治力ですかね。学会などで、一流ラボのプロフェッサーがまだ若いエディターにヘイコラと営業活動しているという話も聞きます。やっぱり金と力それからコネですか、論文の採択は、科学とは無縁なようです。加計学園認可のデタラメを思い出させます(Natureの方はさすがに加計学園ほどデタラメではないでしょうが)。
ま、研究者にとっても、Natureに論文が載ることが、キャリア上での成功やカネに結びついているのですから、お互いさまです。ルイ ヴィトンの財布のようなものですね。誰もが、財布の中身より、財布そのもののほうが価値があると思っている状態では、ブランド志向は続くでしょう。
プロの会議屋が金儲けのためにやっているイベント(たぶん)で、参加者は50名ほど、しかし講演者はかなりトップレベルの人を集めていて、内容的には大変良かったです。私はこの分野の中でもちょっと末端で、人々の興味とずれたことをやっているので、あいにく私にとっては直接役立つことは学べませんでしたが、話としては面白いものが多かったです。しかし、この規模では金儲けどころか、赤字になっているのでは、となんとなく疲れた風なオーガナイザーの人を見て思いました。
実は、その初日の発表の直前にうっかりemailを見てしまい、期待の論文がまたリジェクトを食らったことを知り、結局、その気分を引きずってしまって、せっかくのシンポジウムを楽しめませんでした。共著者の人の落胆ぶりにはちょっと罪悪感を感じます。
しかし、この商業雑誌の金儲け主義にはうんざりしますね。
バイオ系ではNature系の一人勝ちのトレンドは今後も続きそうで、雑誌も格差社会、ミドルクラスの雑誌がなくなりつつあります。結局、今回のリジェクションで、この分野の次の雑誌となると、インパクトファクターで言えば半分以下になってしまうのです。その間、中間層がありません。かつて、何十年と尊敬されていた老舗の有名一流雑誌でさえ、インパクトファクターは南下傾向、結局、数字的に追いつかれて、あの金儲け主義丸出しの雑誌、Nat Communと同じぐらいの扱いになりつつあります。かつての有名雑誌が「Nature」ブランドに負けて、落ち目になっていくのを見るのは切ないです。
そのNatureと言えば、所詮は商業誌、広告収入は大切です。広告は多くの読者に読んでもらってナンボですから、掲載する論文は流行と読者の興味が最優先するのでしょう、しばしば話題性はあるがクオリティーの怪しい論文が出て世間を惑わせます。あとはラボの名前と政治力ですかね。学会などで、一流ラボのプロフェッサーがまだ若いエディターにヘイコラと営業活動しているという話も聞きます。やっぱり金と力それからコネですか、論文の採択は、科学とは無縁なようです。加計学園認可のデタラメを思い出させます(Natureの方はさすがに加計学園ほどデタラメではないでしょうが)。
ま、研究者にとっても、Natureに論文が載ることが、キャリア上での成功やカネに結びついているのですから、お互いさまです。ルイ ヴィトンの財布のようなものですね。誰もが、財布の中身より、財布そのもののほうが価値があると思っている状態では、ブランド志向は続くでしょう。