青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

いつも、いづもの、神ある暮らし。

2023年09月19日 17時00分00秒 | 一畑電車

(神の国の電車@布崎~雲州平田間)

出雲大社や一畑薬師と、著名な神社仏閣に事欠かない一畑電車の沿線。そもそもが出雲の国、大社信仰に篤いのは言うまでもありません。一般的には、出雲大社は大国主大神様、いわゆる「大黒様」をお祀りする「縁結びの神様」なんて言われてますよね。恋愛成就だとか良縁の話だとか、そっち方面にのお願いごとにご利益があるなんて言われることが多いのですが、出雲大社的には「縁結びっつったって男女の仲だけじゃないのよ。世の中の森羅万象すべてのものは何らかのご縁によって繋がって結ばれているんですよ」というような趣旨のありがたいお話が記されていた。

日々の願い事だったり占いだったり、どうしても我々のような俗人は自分の普段の私的な欲に絡むことばかりに祈りをささげてしまいがち。まあそれも小市民っぽくていいのだけれども、出雲の国を旅すると、そういう部分とは違う生きて行くための緩やかな祈り・・・それこそ、日々の安寧だったり、五穀豊穣だったり、大漁祈願だったり・・・自分たちの生活が一つでも豊かになるために、人の力ではコントロール出来ないことを託すためのよすがとして、信仰が根付いている。神様がそこにいることが当たり前のような暮らし。それが、いつものいづもの姿と思えてならない。

名もなき鳥居の前を、電車は出雲大社へ向かいます。

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