青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

気まぐれ雲の流れゆく

2011年10月10日 20時16分16秒 | 大井川鐵道

(画像:台風の爪痕)

紀伊半島のみならず、ここ川根路も先日の台風被害は結構あったようで、色んな場所で通行止めやら片交がありました。さすがに越すに越されぬ暴れの大井川。そもそもこの辺りは元々地盤が脆いですからねえ。8月にやっとこ全線開通した井川線も、また路盤が流失したり山が崩れたりして接阻峡より奥の長期運休が確定した模様。基本的な交通は確保されていたが、撮り鉄ってこう言う小道や山道に分け入って撮影ポイントを構えるもんなんで痛いです。この通行止めで予定していたポイント1個ダメになっちゃったし。

今週末は大井川鉄道で「SLフェスタ」と言うお祭りがありまして、その目玉企画としてウン年ぶりにSLの重連走行をやった訳なんですが…基本的にはSL重連なんて撮り鉄の中でも最凶とも言える蒸気屋の中に生肉を投げ込むが如き行為ですから(笑)、全国から蒸気屋集合=沿線にずらりと並ぶ三脚=雰囲気殺伐=罵声大会と言うフルコンボの想定は容易なんで、基本マッタリ系の私には用のないイベントだねえなんて思ってたんですけどね。なんか気まぐれで参戦しちまいましたですよ。行って良かったのか悪かったのか。

  

いつも通り家を3時過ぎに出て、千頭到着は6時。静岡まで東名で2時間、そっからR362で千頭まで1時間弱。相変わらずR362は未改良の狭い峠道だが、いい加減慣れて来た(笑)。朝もはよからウロウロしている車のほとんどがご多分に漏れず県外ナンバーなんで、戦場に来てしまった事を痛感。いつもなら車でザーッとロケハンしながらポイントポイントに移動しながら流して行くんですが、今日は車だと止める場所にも苦労するだろうし、じっくり腰を据えて撮る事に。イベント用に千頭の駅前の河原に出来た駐車場に車をぶっ込んで、とりあえず千頭から2つ戻って青部まで行ってみる。崎平~青部間の大井川の第二橋梁の橋のたもとには、既に三脚の林と駐車スペースからはみ出さんとしている車が見えて萎えた。あっけらかんとした明るい青空の下、青部の駅の待合室で朝食。暖かい朝の日差しを浴びていると眠くなってしまう。

 

青部の駅から崎平~千頭方面へ戻るような感じで、三脚一式かついでブラブラ。本当は第二橋梁で撮りたかったけど、百戦錬磨の蒸気屋さんに既に抑えられた中に入って行くのも気が引けるのでスルー。崎平の駅を越え、走って来た南海ズームカーなんかを撮りつつ歩いていたら、茶畑の様子を見に来た腰の曲がったばあさんに「写真撮るのに天気が良くってえがったのぉ~!」なんて言われたり。結局、国道の柳崎大橋を回り込んで第三橋梁の北詰で三脚を構える。このアングルは南に向かって撮るので今日みたいな日は逆光の危険性高いんですが…8月に来た時もここで撮ってるんで構図考えなくていいしね。そんな光線状態を嫌ってか先客ナシ。準備終わって一息付いたら初老の気のいいおっちゃんが来て(東京から来たそうだが)お互い大変ですなあなんて言いながら2人でベチャベチャ喋りつつ獲物を待つ。今日は一か所に張り付いての長丁場だから、誰か話し相手がいたほうがいいよね。結局このポイントに4~5人集まりましたが、初対面でも話題には事欠かないモノ同士ですからね。賑やかにやらせて貰いました。

 

一発目の電気機関車牽引の客レはオーソドックスに。と思ったのだが逆光&トップライトで露出きついっす。明るい色の被写体ならともかく、焦げ茶色の旧型電気であるE102は旧型客車と一緒に色が沈み気味。みんなお互いに上がりを見て、こりゃあきついねえ…なんて言いながら、さらに露出がきつくなりそうな後続のSL重連は覚悟を決めて河原に降りて、せめて逆光を避けようと横から打ってみたのだが、今度は通過する直前に太陽が雲の中に隠れてしまってこれはこれでアウト(笑)。一応撮れてはいますが、集まった人間全員悶絶してしまいましたw

続く。
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