tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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奈良県民の生活意識・行動等に関する調査結果

2007年10月21日 | 奈良にこだわる
興味深いアンケート調査の結果が出ていた。(財)南都経済センターが発行する『センター月報』(07年10月号)の巻頭特集「奈良県民の生活意識・行動等に関する調査結果」である。レポートされたのは、同センター上席主任研究員で中小企業診断士の島田清彦氏だ。

このアンケート調査は、奈良県下にある南都銀行の本店・支店(計34か店)で約千人を対象に行われた(無記名方式)。文字通り、奈良県(地域そのものや地域の産業など)に対する意識を率直に聞いたものだ。詳細は以下のHPに出ているが、要点だけかいつまんで紹介する。
http://www.nantoeri.or.jp/geppou/saisin.html

1.「奈良県に対するプラスイメージ」(複数回答)は、「歴史のある」(80.2%)「落ちついた」(56.8%)「美しい」(32.6%)など。

2.「マイナスイメージ」は、「保守的な」(37.6%)「活気がない」(37.6%)「閉鎖的な」(31.3%)。性別では男性、年代では50代以上の評価が厳しい。ただし若い世代ではマイナスがやや少ない。3人に1人(35.6%)が県経済・産業の衰退を懸念している。

3.「奈良県に愛着を感じている」は82.5%(非常に+少し)、「感じていない」は10.7%(あまり+ほとんど)。

4.「奈良県民であることを誇りに思う」は63.8%(非常に+少し)、「思わない」は22.0%(あまり+ほとんど)。

いかがだろう。私としては、1、2は予想通りだが、3、4はわりと多いな、という印象だ。「県を愛する心」がこんなに高いとは、有り難いことである。

全体を通じて最も興味深かったのが、年齢別の数字である。ひと言でいうと「若者と老人のイメージは良い」「中年(30代以上~50代)のイメージは悪い」ということだ。

例えば「県への愛着を非常に感じている」は、30代未満は39.3%、70代以上は47.2%。しかし40代だと31.6%に落ちる。「県民であることを非常に誇りに思う」は、30代未満は24.4%、70代以上は30.2%。しかし40代は18.0%に過ぎない。

「県経済・産業が衰退している」も、30代未満は26.8%、70代以上は32.1%。しかし40代は46.8%に急増する。

この結果は、県外で就業する機会の多い中年が、他府県との比較で厳しい目で見ているということだと解釈できる。私としては、30歳未満の若い層が、引き続き県への好イメージを持ち続けてくれることを望んでいるのだが。

蛇足だが、職業別に見ると「県に愛着を感じていない」「誇りに思わない」の最多は「教員・公務員」だった(それぞれ14.1%、29.7%)。レポートには《奈良県の将来を担う子供を教える立場にある教員や、県民の暮らしをサポートする立場にある公務員の方々において、このような結果となっているのは残念なことである》とあるが、全く同感である。

※写真は、マイドーム大阪で開かれた展示商談会「元気企業ビジネスフェアNANTO」(05年10月)。
コメント (8)
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