tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

皮に始まり皮に終わる

2007年10月27日 | グルメガイド
「赤福」問題の陰に隠れてあまり大きく報道されないが、秋田の「比内地鶏(ひないじどり)」が偽装されていたというニュースが報じられた。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20071022STXKB075522102007.html

偽装が判明した15品目のほとんどは、発売当初から全く比内地鶏を使っていなかったそうだから悪質だ。以前「きりたんぽセット」(比内地鶏やきりたんぽなど、きりたんぽ鍋の食材とダシをセットしたもの)を秋田から取り寄せたこともある私としては、「もしかしてあれも…」という嫌な気分に駆られている。

これも大きなニュースにはならなかったが、今月初め、名古屋コーチンの生肉・加工品90点をDNA鑑定したところ、19点に別肉が混入されていた。
http://www.asahi.com/life/update/1001/NGY200710010007.html

「日本三大地鶏」は、比内地鶏、名古屋コーチン、薩摩地鶏だが、この機会にこれらを入れ替え、ぜひ奈良県が誇る「大和肉鶏(やまとにくどり)」を加えてほしい、という県民は私だけだろうか(大和肉鶏は、ニューハンプシャー種、シャモと名古屋コーチンをかけあわせた新品種)。
http://www.news.janjan.jp/living/0408/0408168103/1.php

そんなことを考えながら、美味しい焼鳥をつついていた時のこと。同席していたNさんが「tetsudaさん、焼鳥は“皮に始まり皮に終わる”ですよ」とおっしゃった。皮(鶏皮)とはやや意外だったが、確かに私も焼鳥屋のカウンターに座ると、まず注文するのは“皮、せせり、キモ”だ。ここに“三角”が加わることもある。皮とせせり(首の小肉)は塩、キモはタレで焼いてもらう。

Nさんのお母さんは、かつて宝塚で評判の焼鳥屋を営んでおられたそうだ(すでに閉店されたが)。「秘伝のタレ」が人気で、新人時代の鳳蘭など、ヅカガールもよく訪れていたそうだ。そのNさんの言葉なので重みがある。

これまで鶏皮は、見た目の悪さや高脂肪のイメージから、特に女性からは敬遠されていた。しかし最近はコラーゲンの多い健康食材であることが知られるようになり、イメージが改善しつつある。

試しに“Yahoo!知恵袋”で検索してみると、「焼鳥は塩かタレか、好きな部位は?」という設問があり、投票によってベストアンサーに選ばれたのは「塩6:タレ4。部位では、皮がベスト」という回答だったので、納得した。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1112836191

皮はまた“寿司屋の卵焼き”と同じで、お店の個性や実力がよく出るアイテムだ。仕込みや焼く時の手間のかけ方、脂を落とすか否か、下茹での有無などによって大きく味が変わる。これからは焼鳥通ぶって“皮に始まり皮に終わる”をあちこちで広めることにしたい。

※写真は「炭火焼鳥専門店 播鳥(ばんちょう)」の宮崎地鶏たたき。
http://www.banchou.co.jp/
コメント (6)
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