tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

第14回 けいはんな市民雑学大学「ソナタってなーに?」

2009年06月28日 | 奈良にこだわる
「SNSけいはんな」という地域限定のSNSをご存知だろうか。「けいはんなのまちづくりを考える会」から生まれた「けいはんな地域SNS研究会」(代表:大阪市立大学大学院教授 藤田忍氏)が母体となって、07年にスタートした無料の会員制サービスである。なおSNS(Social Networking Service)とは、mixiのような会員制のWebサービス(日記、掲示板、メールなど)のことである。
※地域SNS「けいはんな」のご案内(PDF形式)
http://sns.keihanna-city.com/files/2008_03_09_01_annai.pdf


奈良女子大学の「百年ピアノ」(1909年購入のヤマハ製)。05年に修復された

SNSけいはんなのサイトには《古代より日本のみやこであった京都・大阪・奈良の三府県八市町からなる「けいはんな学研都市」を舞台に、市民をつなぎ、交流と連携を図るための信頼のネットワークサービスです》とある。実は私も、昨年からこのSNSのメンバーに入れてもらい、当ブログを(外部の)日記に設定している。
http://www.asahi.com/kansai/travel/ensen/OSK200902070006.html


ピアノの弦

同じく「けいはんなのまちづくりを考える会」から生まれたのが、「けいはんな市民雑学大学」(学長:奈良女子大学名誉教授・平安女学院大学教授 西村一朗氏)である。開学は08年3月で、その趣旨は《まちづくりに関心を持った有志が集い、平成14 年「けいはんなのまちづくりを考える会」を設立し、例会やワークショップ、講演会活動などを通じ、まちづくりに関係する今日的課題を多角的に話し合って参りました》。

《そうした活動の一環として地域に密着し、「けいはんな学研都市」の地に住み、勤務し、何らかの関心をもたれる各個人が、今までの人生で得た知識や技能、体験、現在研鑽している知見等を相互に交流し合える学習・研究機会の創設を意図し、この度、けいはんな市民雑学大学の開設を構想しました》。
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000140904270001


脚部

《この大学では、けいはんな学研都市地域にお住まいの誰でもが市民教授になって頂きたいと思いますし、運営スタッフになっていただきたいと思います。運営に当たってはすべてボランティアで運営いたします。従って、講師料および受講料などは原則無償、無料でお願いいたします》。
※けいはんな市民雑学大学のサイト
http://academia.keihanna-city.com/

つまり、学研都市周辺の住民ボランティアが運営する定期講演会なのである。「SNSけいはんな」などで告知・募集を行っているので、SNSメンバーを中心にたくさんの方が参加されてる(原則として、毎月第4土曜日開催)。


奈良女子大学副学長・野口哲子氏の冒頭挨拶

「けいはんな市民雑学大学」の第14回講座が、6/27(土)奈良女子大学で開かれた。早くも、地域SNS研究会代表の藤田氏が、その模様を日記(「SNSけいはんな」内)にアップされているので、引用させていただく。《今日は、けいはんな 市民雑学大学第14回講座「ソナタってな~に?」だった。魅惑の!!!ピアニスト 上田賀代子さんによる奈良女「百年ピアノ」(1909年製)生演奏とお話だ》。


けいはんな市民雑学大学学長・西村一朗氏の挨拶

上田賀代子(うえだ・かよこ)さんは、生駒市鹿ノ台在住で、日独ピアノ芸術学院の院長さん(奈良日独協会会員、奈良音楽芸術協会会員、奈良モーツァルト会会員)。ご自宅に40人収容のサロンがあり、スタインウェイピアノを囲み、夜な夜なピアノとワインの会を開かれているとか。以前の「生駒牛(しゃぶしゃぶ鹿の子)が美味しい」との情報源も、この上田さんであった。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/b298bdc67c70c7e758a7a61cc1e42565


上田賀代子さんの軽妙なトーク。まるで「題名のない音楽会」だ

《参加者は予想できなくて100人から300人の間と思っていたが、ふたを開けたら300人を軽く超えて、320~330人。立ち見が出た。企画が良かった。ピアニストが良かった。サプライズも素晴らしかった。皆聞き入っていた》。

曲目は《◇バッハ・プレリュード・パルティ-タ4番のオーバテューレ BWV828 (ニ長調)◇モーツァルト・ピアノソナタK545(ハ長調)◇ベートーベン・ロンドop15◇シューマン・組曲 子供の情景よりop15 6曲◇ショパン・ワルツop64(イ長調) 他》だった。



バッハのプレリュードのあと、西村氏から質問が入った。「百年ピアノを弾かれて、2年前(修理から出来上がってきたばかりの頃)と今日とで、感じは違いますか?」という質問だ。上田さんのお答えは「以前は、百年の眠りから覚めたばかりで『何すんねん』という感じでしたが、今回弾いてみて調子がいいので驚きました。ピアノも人間と同じで『いい音ね』とほめられると、どんどん良くなるのでしょう」。



「ソナタってな~に?」というタイトルの通り、楽しくてためになるお話もあった。ソナタ形式は「提示部」「展開部」「再現部」「終結部」で構成され、それはいわば「起承転結」なのだそうな。また、ベートーベンのロンドを演奏され、「主題のメロディが、何度繰り返されるでしょうか?」というクイズもあった。私が指折り数えると10回になったが、正解は6回だった、残念無念。



藤田氏の日記に、宇宙人Copernicusさんがコメントを寄せておられる。《どこか聴衆を意識した配慮と丁寧さを感じたような気がします。とても安心して拝聴させていただきました》。

《こういう音楽の楽しみは、また格別ですね。自分は弾けないまでも、話を聞いてから移る演奏には、その曲と一緒に、一体化してその音楽に乗れる、入り込める。その結果、自分も弾いているような感覚になれる気がして、とても面白い試みだと思った次第》。





最後に、サプライズ(特別ゲストの出演)があった。それは、なんと大阪フィルハーモニー交響楽団コンサートマスターの梅沢和人氏だった。上田さんのピアノ伴奏により、モーツァルトの「ヴァイオリンソナタ 第28番ホ短調」(K304)を、朗々と歌い上げるようにヴァイオリンを奏でられた。この曲は私も大好きなので(実は、私はモーツァルトのファン)、とても楽しく聞かせていただいた。
※この曲が無料で試聴できるサイト
http://www.on-air-music.com/artistdetail.php?i=00122


講演のあと、奈良女子大学生協食堂で開かれた懇親会(以下、同じ)
向かって右端が藤田氏、隣が西村氏、中央が梅沢氏

梅沢氏は、市民雑学大学学長の西村氏ともお親しいようで、ブログ「西村一朗の地域居住談義」でも紹介されていた。西村氏は《梅沢さんは、何か本を書かれているようだ。その本を読み、梅沢さんのヴァイオリンでモーツアルトを聞いてみたい》と書かれていたが、それがこの日、実現したのである。
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/08ad7b51a625f33c22c3e0d1102cbd90


上田さんは酒豪だそうだが、この日はお車なのでウーロン茶



さて、第15回「けいはんな市民雑学大学」は、7/25(土)午後2時から、近鉄奈良駅から徒歩5~10分の「もちいどのセンター街」にある「奈良マーチャントシードセンター」(奈良市橋本町3番地の1 :0742-27-9400)で開催される。
※奈良マーチャントシードセンターの地図
http://www.nmsc.or.jp/nmsc/info/pdf/NMSC_Parking.pdf

なんと!講師(市民雑学大学教授)はこの私で、お題は「奈良にうまいものあり」である。90分程度の講演のあとの懇親会は、ならまちで、奈良の美味しいものを食べる予定なので、ぜひ多くの方にご参加いただきたい。
(募集の詳細は、幹事さんが検討中。決まり次第、私のブログでも紹介させていただく予定である。)
コメント (8)
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