tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

香炉里 (こるり)

2011年05月11日 | 奈良のカレー
ならまち(奈良市十輪院畑町11番地9)に「Curry&Cafe香炉里 (こるり)」というお店がある。昨年(2010年)7月末にオープンしたお店だ。昨夏、当ブログ常連コメンテーターの蔵武(クラブ)Sさんに教えていただいた。

《カレー専門店が先月末オープンしました。昨日食べてきました。店の名前は香炉里(こるり)》《夏野菜や、ホウレンソウとミンチなど数種類あります。“アジアの本格派ではなく、日本のお家(うち)カレーを提供”と謳っていますが、かなり本格派に近いと思います。ただ、辛さはほとんど無いので卓上の辛味オイルをかけて食べました。600円と700円の2種類です。感じがいい夫婦の自宅1階が店舗》《酒仙堂(土日のみ営業の古本屋)からまっすぐ東へ。十輪院、電気店を越して細い道を左へ入ります。蕎麦の玄の手前です。11時~20時、火曜日定休、電話=24-3648》。



ぜひ当ブログ「奈良のカレー」シリーズのお店として取材させていただこうと思っていたが、何しろ昨年は1300年祭にかかりきりだったのと、場所がいまひとつ分かりにくいので、躊躇していた。たまたまゴールデンウィーク期間中、史跡頭塔へ行った帰りに近くを通りかかったので、立ち寄ってみた。地図は以下の通りだが、何しろ細い路地から入るので、すぐにはたどり着けないのでご注意を。



木版画家の入江祐司さんと奥さんの2人で切り盛りされているお店である。5種類ほどのカレーライスのメニューがあり、面白いのは「おやつカレー」というハーフサイズが選べること。「チキンとほうれん草のカレー」は700円で、そのハーフサイズは400円、「ひき肉とミックス豆のカレー」が600円で、そのハーフサイズが350円、という具合である(ただし「旬の焼きカレー」700円はハーフにできない)。「ならまち散策の途中、ちょっと小腹が空いたときに食べていただけるように」と入江さん。

ハーフサイズだと複数のカレーが味わえるので、私は、まず「シーフードカレー」(本日の気まぐれメニュー)800円のハーフサイズ450円を注文。大ぶりなエビとホタテの入ったやや甘口のカレーである。蔵武Sさんは《辛さはほとんど無いので卓上の辛味オイルをかけて食べました》とあったが、私はこれくらいでちょうど良いので、そのままいただいた。


「シーフードカレー」のハーフサイズ450円

次に「チキンとほうれん草のカレー」(いつものカレー)700円のハーフサイズ400円を注文。シーフードカレーとはまた違った味わいの中辛カレーで、スパイスがよく利いていて、香りがいい。もう一皿いけそうだったので、「煮豚のカレー」(本日のおすすめカレー)700円のハーフサイズ400円を注文(=トップ写真)。中辛のカレーの上に、軽く焼いた洋風の煮豚が載っていて、これも美味しい。ハーフぱかり3品いただいて1,250円、これでもう満腹だった。


「チキンとほうれん草のカレー」のハーフサイズ400円

入口の看板に「挽きたての珈琲 お出しします」とあり、飲み物はコーヒー・紅茶400円のほか、ジャムで味わう紅茶(おすすめのお飲物)450円、チャイ風スパイスティー450円、ミックスフルーツドリンク300円など、充実している(カレーライスとセットの場合は100円引き)。お菓子も、ブラウニー200円、ソフトクッキー150円、ミニマフィン100円、コーヒーゼリー250円など。

木版画家のご主人の作品(年賀状用に彫られた奈良の風景)が、カウンターの隅に並べられている。お店では、その版画を使い、「こるり通信」というパンフレット(月報)を毎月出されている。創刊号(10年8月号)には、「香炉里」という風変わりな店名についての説明が載っている。日本のカレーの歴史で、文献に記されたもので最も古いのは『増訂華英通語』という江戸末期の辞書で、福沢諭吉がアメリカで購入した英中辞典をもとにして作られたもの。


ご主人の入江祐司さんと奥さん

《諭吉はこの「curry」を「カレー」や「カリィ」ではなく「コルリ」と読ませているのです。蘭学者でもあった諭吉ですから、きっとオランダ語的な読み方なのでしょう。この「コルリ」という音がとても魅力的だったので、カレーライスを提供する店の名前として使わせていただくことにしました》。



「こるり通信」第2号(10年9月号)の「こるりのともだち」コーナーには、私の好きな「美酒楽菜しゃらく」が紹介されている。《「奈良でオススメの居酒屋は?」と人に尋ねられたとき、いつも真っ先に紹介するのがこの「しゃらく」です》として、丁寧に紹介しておられる。こるり通信以外にも、他のお店のチラシや、南都古社寺研鑽会が作られた「こしゃじ便り」珹寺(れんじょうじ)編が置かれ、ちょっとしたお出かけ情報コーナーになっている。

真新しくて静かな店内で、のんびりとくつろぎながらカレーライスやカフェメニューがいただけるお店である。皆さん、ぜひお訪ねいただきたい。こんな良いお店を紹介してくださった蔵武Sさん、有難うございました!
※奈良市十輪院畑町11番地9 電話:0742-24-3648
メールアドレス:uz-irie-deja-a@ck9.so-net.ne.jp
お店のホームページは、こちら

コメント (2)
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