tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

まほろば会は、シルバー草刈り支援隊 (for 神社仏閣)

2012年05月05日 | 奈良にこだわる
「まほろば会」というグループをご存じだろうか。県の「健やか奈良支援財団」のシニアリーダーカレッジ6期生(2009年3月修了)4名を中心に結成されたボランティア団体である(同財団は、一部業務を奈良県社会福祉協議会に引き継いで解散した)。いわば「シルバー草刈り支援隊」だ。同財団の会報誌「すこやか・なら」(10年冬号)に、この団体のことが紹介されている。
※3枚の写真は般若寺、末尾の6枚の写真は白毫寺での活動の様子。ご関係者から送っていただいた

まほろば会(主な活動場所 県内のお寺や神社:文化財)
「世界に誇れる奈良県の文化財を、地域住民もいっしょになって守っていけるしくみができれば」と思い始まった活動です。せっかくだから参加者に楽しんでもらおうと、毎回遊びの要素も取り込みます。まずお寺や神社の清掃活動を1時間ほど行います。短時間の清掃活動なのであまり体力を消費しませんが、みんなでするので驚くほどきれいになります。その後住職さんからお話を伺ったり、近くの文化財までウォーキング(解説あり)をしたりします。また、秘仏などを見せてもらえることもあります。


奈良検定ソムリエ有資格者の会である「奈良まほろばソムリエ友の会」メンバーの鈴木英一さんから、詳しい情報をメールでお送りいただいた。《第1回の新薬師寺に始まり,先週(4/20)の元興寺で14回。他にプラス2回(向原寺・霊山寺 昨年6月財団の実習として行った)、合計16回です》《参加者数は、1回目~10回目は20名以下、11回目(23年7月)より友の会のメンバーが参加し、現在約50名程度です。参加費500円(保険料・消耗品費。残金は志納)。将来構想:県下のボラティアガイドと共同で文化財の公開と保全を目指したネットワークを作りたい》。



草引きなどの清掃奉仕をするのに、逆にお金を出し合ってお布施をする。住職からは講話をしていただいたり、時には秘仏も拝観させていただけるという。昨年10/6に実施された白毫寺での草引きと講話の様子を「まほろば会 第12回実施報告書」から引用させていただく。

清掃後に宮崎住職さんによる法要と講話がありました。
Ⅰ.お寺の歴史
天智天皇の第7皇子、志貴皇子(采女の子)の離宮があり、その山荘を寺としたと伝えられる。西大寺の叡尊により復興されたが、兵火、雷火などによる焼失などの災難に遭っており、その後復興されている。そのためか真言律宗のお寺です。

参道は桜並木で賑わったが、桜の根が参道の石を壊すために切られた。その後松林となったが、松食い虫により枯れてしまう。そして今は萩が植えられて花の寺とまで言われるようになりました。志貴皇子の心情を読んだ万葉歌碑が境内あります。
高円の野辺の秋萩いたづらに 咲きか散るらぬ見る人なしに(笠 金村)



Ⅱ.講話
「ぼけ防止には」次の3つを心がけるとよい。
1.汗をかくこと。
目と足腰がしっかりしていないと自分のこともできない。ましてや人のためにもできない。汗をかいて足腰をきたえて下さい。
2. ものを書くこと。
文章をまねて書く、または絵を描くのがいい(写経や写仏もよい)。
3.恥をかくこと。
高齢になると人に聞くことをしない。いろんなことを人に聞いたり して知識や教養を深めるとともに思考力を養うことがよい。
以上のことを実践して今後の人生を過ごしてください。


なるほど、これはいい。奈良のシルバーも、まほろばソムリエも、頑張っているのだ。草引きとその後のウォーキングで、ほどよく体を動かせるし、講話(時には秘仏拝観)で知識や教養が身につく。境内がきれいになって、お寺にも拝観者にも喜ばれる。いかにも奈良らしい「三方よし」のグッドアイデアである。

ご関心のある方は、ぜひご協力ください。
お申し込み・お問合せは、鈴木英一(すずき・えいいち)さんへ!
電話 090-4280-0599。メール uhk86970@nifty.com


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