tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

遠くへ行きたい(5/13放送)は、古事記片手に大和路幻想(2012Topic)

2012年05月12日 | 記紀・万葉
遠くへ行きたい 特選の旅 (ブルーガイド・ムック)
読売テレビ・テレビマンユニオン
実業之日本社

明日の日曜日(5/13)、読売テレビの「遠くへ行きたい」(朝7:30~8:00)は「古事記片手に大和路幻想」だそうである。鹿鳴人さんのブログで知った。鹿鳴人さん、有難うございました! 番組のHPによると

旅のはじまりは東京駅。駅舎は4月1日に改修工事の覆いの大部分が取り外されたばかり。亜門は駅舎を見上げながら今回の「古事記」を巡る旅への思いを語り、奈良へと出発する。

そして奈良到着後、奈良県庁の屋上から街を見下ろしながら、亜門流「古事記」の解釈とその謎を語る。古事記は712年に天武天皇が編纂を命じ、大安万呂、稗田阿礼が編纂に関わった日本最古の歴史書だ。その編纂が行われたのが奈良だという。

だが古事記は長年、偽書でないかという疑惑も持たれてきた。しかし33年前、大安万呂の墓が発見されたことでその存在が確かなものになったという。そんな歴史的発見をしたのが、お茶農家・竹西英夫さん(94歳)だ。亜門は竹西さんを訪ね、当時の話を聞く。

さらに稗田阿礼に縁のある「賣太神社」を訪ねる。稗田阿礼は天武天皇に神話を口伝した人物だ。その縁で神社では人々が輪になって古事記を朗読する輪読会が開かれている。亜門は会に参加させてもらう。続いて、古事記が編纂された場所とされる、広大な遺跡「板蓋宮跡」へ。亜門は県立万葉文化館の研究員・井上さやかさんに遺跡を案内してもらい、井上さんと古事記の魅力について語り合う。

次に古事記の生まれた1300年前の時代を想像させる「石舞台古墳」へと向かう。地元のガイド・寺西和子さんに案内された亜門は、巨大な石が積まれた古墳で何を感じるのか――。

明日香村の風景を楽しみ、最後に古事記に描かれた三輪山の「大神神社」に到着する。古事記には「夜通し通ってくる男に糸をくくりつけ、たぐり寄せたら山であった」など、神様と人間の恋物語がおおらかに描かれている。また大神神社の拝殿には、多くの卵がお供えされており、その理由も古事記にあるという。亜門は宮司の平岡昌彦さんに話を聞く。そしていつか舞台にしたいと願う「古事記」の世界に触れた、今回の旅を振り返る。


訪問地は「桜井市」となっているが、田原の里(奈良市)から賣太(めた)神社(大和郡山市)、明日香村、三輪(桜井市)と、県内各所を訪ねる。田原の里は明日訪ねるところだし、飛鳥の寺西和子さんには村をガイドしていただいたこともあるので、番組を楽しみにしている。

それにしても、奈良県下の『古事記』ゆかりの地を訪ねる番組が全国ネットで放送されるというのは、有り難いことだし、つくづく「古事記1300年」のパワーを感じる。皆さん、明朝はぜひ「遠くへ行きたい」をご覧ください!
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『空とぶ鉢』完成記念朗読会、5/13(日)信貴山朝護孫子寺で開催!(2012Topic)

2012年05月12日 | お知らせ

空とぶ鉢―国宝信貴山縁起絵巻より (やまと絵本)
寮美千子
長崎出版

詩人で作家の寮美千子さんが、絵本を出版された。寮さん、おめでとうございます! その完成記念朗読会が、明日(5/13 午後2時~)開催される。読売新聞奈良版(4/14付)の《寮美千子さんの絵本「空とぶ鉢」、絵巻を身近に》によると

奈良県平群町の信貴山朝護孫子寺に伝わる国宝「信貴山縁起絵巻」(平安時代後期)の絵に、文章を添えて構成した絵本「空とぶ鉢」が5月7日、出版される。手がけたのは奈良市の作家、寮美千子さん(56)。「絵巻ができた頃の人たちと同じ驚きや楽しさを感じてもらえる内容に仕上がった」と話す。

絵巻は信貴山の高僧・命蓮上人(みょうれんしょうにん)に関する物語が題材で、「飛倉(とびくら)」、「延喜加持(えんぎかじ)」、「尼公(あまぎみ)」の3巻(幅約30センチ、長さ約9~14メートル)からなる。作者は不明。絵本は、寮さんが「絵巻をもっと身近に感じてもらえる方法はないか」と考えて昨年5月、同寺に提案。鈴木貴晶法主(54)が快諾して実現した。

今回の絵本は、命蓮上人の力で空を飛び、托鉢(たくはつ)をして回る鉄の鉢を描いた「飛倉の巻」が題材。裕福になり、信心を忘れた長者(金持ち)が、托鉢に来る鉢をうとましく思って倉に入れ、鍵をかけたところ、鉢がその倉ごと信貴山へ飛んで行き、長者らが慌てふためく様子が生き生きと描かれている。絵巻から引用した絵に、寺と相談しながら話を書き加えた。

寮さんは「鉢が空を飛ぶというSF的な要素がある、読む度にワクワクする物語。楽しんでこその文化財だと思うので、大げさに構えずに触れてもらえるようシリーズ化していきたい」と意気込む。長崎出版刊。縦横21センチで32ページ、1575円(税込み)。5月13日午後2時から、絵巻が収蔵されていた同寺の宝庫を改装した「飛倉館」で寮さんが絵本の朗読、鈴木法主が法話を行う。先着70人で、入場無料。問い合わせは、ならまち通信社(070・5024・9428)(白石佳奈)。


日本の漫画のルーツといわれる国宝の「信貴山縁起絵巻」の名前は、学校で教わるから誰でも知っているが、それが、巨大な張り子のトラ(福寅)があり、阪神タイガースファンの「聖地」として知られる信貴山寺とは、イメージが結びついていない。絵本の出版を契機に、その事実をシッカリと頭に刻み込んでいただきたいものだ。昨日(5/11付)の奈良新聞にも同じニュースが出ていて、寮さんが穏やかな良いお顔で写っていたので、末尾に画像を貼りつけておく。

朗読会はイキナリ明日の開催だが、ならまち通信社の松永さん(寮さんのご主人)によると《朗読会は完全無料、しかも霊宝館(宝物館)の特別拝観券つきです。絵本ご購入の方には御朱印も! 予約不要、先着70名様》ということなので、ぜひお訪ねいただきたい。寮さん、がんばって!


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