tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

真田丸(35)犬伏(いぬぶし)

2016年09月10日 | 日々是雑感
前回(9/4)のNHK大河ドラマ「真田丸」は「第35回 犬伏」だった。巷間「犬伏の別れ」といわれる昌幸・信繁(豊臣方)と信幸(徳川方)の別離である。NHKの「あらすじ」によると、

上杉攻めのため徳川軍に従っていた真田家に大坂で三成や刑部が打倒家康のために挙兵したという報(しらせ)がもたらされる。どちらに味方すべきか、信繁、信幸、昌幸の三人は下野国・犬伏(いぬぶし)の地で白熱した議論を戦わせる。一方、きりは三成らの人質となっていた玉を救出に向かう。そして、三人が下した結論とは?

いよいよ関ヶ原が迫る。こんなシーンがあった。大谷吉継(片岡愛之助)の陣に、石田三成が訪れる。「勝算はあるのか」と問う吉継に、三成は「わかりませぬ。やらねばやらぬのです。お命、私に預けてはいただけぬか」と決意を語る。吉継は複雑そうな顔で挙兵の誘いには返事をせず、三成に「今夜は泊まってゆけ」と言う。

その夜、吉継は三成を呼び出し、突然ハッパをかける。「勝てるかどうかわからぬと申したな。そのような男に命を預けるわけにはいかぬ。そのような弱音を吐くな、兵を起こすならば必ず勝つ! その気概がなくしてどうする」。三成は目を潤ませ、吉継の言葉を聞く。吉継は「秀頼を味方につけ、家康弾劾状を書く」と言い、夜を徹してたくさんの弾劾状を書く(病気の吉継は筆をとることができず、吉継の言葉を三成が筆記した)。このあたり、片岡愛之助の演技が光る。



玉(細川ガラシャ)は、この回で死ぬ。きり(長澤まさみ)は突然煙が上がった細川屋敷に向かう。玉はロザリオを手にして祈りを捧げている。玉は夫(細川忠興)から、人質に取られるくらいなら自害するように命じられていたのだ。きりは「ならさっさと自害すればいいじゃん!」と言うが玉は「切支丹は自害できない」と答え、きりは「切支丹、わけわからない!」と毒づく。きりは玉の言葉に構わず、ひきずり出して助けようとする。しかし玉はもと居た場所に戻る。そこへ家臣の槍先が障子越しに玉の胸を貫き通し、絶命する…。

さて「犬伏の別れ」だが、ここでのヒーローは兄・信幸だった。ストーリーをやや詳しく追ってみる。父子三人はお堂に籠もり、今後について話し合う。家臣には、絶対にのぞき見するなと言い置いてある。お堂で昌幸は、これから上田に戻り籠城すると言う。このあと乱世に戻ると考えていたのだ。しかし信繁は反対する。敵味方の力が大きくなり、一度の合戦で一気に世が動く、なので乱世には戻らないという。

ここで有名なシーンが登場する。お堂の外では家臣たちが、中で何を話しているのか気にしている。河原綱家が気になってのぞき見すると、怒った昌幸が下駄を投げつけ、綱家は歯が欠けてしまう。これは史実ではなく、綱家は大坂に居留守役として残っていたが、この後世の創作逸話はあまりにも有名なので、あえて付け加えたようだ。



昌幸は、こよりを作り「どちらにつくか、くじ引きで選ぼう」と言い出す。信幸はさっとくじをすべて引き抜き「こういうことはもうやめましょう」と父の意見を一蹴する。くじは両方とも朱=豊臣に塗られていた。昌幸は徳川につく気はなかったのだ。「私は決めました…私は決めた!」突如、信幸は叫ぶ。昌幸と信繁は豊臣につき、信幸は徳川につく。どちらに転んでも真田が生き残れるよう、リスクヘッジするというのだ。結局真田家は、この信幸によって血統が守られることになる。

兄弟で二人きりになったとき、信繁は「兄上には迷惑をかけっぱなしです」とつぶやく。信幸は「われら三人でもう一度、徳川の大軍相手に大暴れしたかったがなあ」と言う。兄弟は、これが最後の戦いになると悟っていた。「われらはこのときのために生まれてきたのかもしれない、いずれまた三人で飲める日が来ることを祈ろう」…。次回のタイトルは「勝負」。いよいよ、第2次上田合戦が始まるのだ。



では締めは藤丸タダアキさんのブログから、あらすじと感想を紹介しておく。

徳川家康が上杉征伐に向かった留守中に石田三成が挙兵します。真田丸35話犬伏のあらすじと感想を書きます。徳川か石田か。

徳川家でももめごとが見えてきました。徳川秀忠は家康から本多正信を付けられたことを嫌がります。石田三成と大谷吉継が美濃の垂井で会います。吉継はすでに重病でした。三成に何度も翻意を促しましたが、結局は三成の旗揚げに吉継も参加します。在坂の諸将はほぼ三成に付きますが、その半数は裏切工作をします。小早川秀秋・増田長盛・吉川広家・脇坂安治は積極的に、消極的な裏切者は山の様にいました。

大坂の石田が西軍、江戸の徳川が東軍。三成は諸将が豊臣家に出している人質を抑えます。しかし、細川忠興の嫁、玉(ガラシャ)は自害します。忠興は嫁の玉が好きすぎて人に見せるのを極度に嫌がりました。大坂を離れるにあたり、人質にされそうになれば自害を選べと指示しました。

家康に三成の挙兵の報が届いたのは栃木県小山。昌幸・信幸・信繁は佐野の犬伏でこの情報に対応するための協議をします。昌幸は、これを機に信州・甲斐を制圧して亡き恩師武田信玄の領地を回復したい。

昌幸と信繁は豊臣に付きます。信幸は徳川方に付きます。どちらが勝っても負けても真田家が生き残る作戦です。真田家はローリスクを選びました。真田は切っても切れない。サナダムシはここから取られた名前と言われています。

真田丸35話のあらすじを書きました。続いて感想を書きます。昌幸は激動の時代を乗り切って豊臣政権に残りました。今度は関ケ原の戦い。真田は小さい大名です。生き残るのは至難の技です。父と弟は西へ、兄は東に付きます。信幸は偉いですね。

真田丸35話犬伏の感想。35話の感想に限らず、真田家はこの信幸の才覚で生き残ることができたと思います。長男が家を守り、父(三男)と弟は冒険をします。真田丸35話のあらすじと感想を書きました。第36話は勝負という題でした。楽しみですね。
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奈良矯正展2016は、9月10日(土)と11日(日)/10日14時には杉良太郎が来所!(Topic)

2016年09月09日 | お知らせ
いよいよ明日(9/10)と明後日(9/11)、最後の「奈良矯正展」が開催される(同展のFacebookは、こちら)。なんと!「杉様」こと杉良太郎(特別矯正監)が来所するという(10日午後2時頃)。今朝(9/9)の産経新聞奈良版「あすから最後の矯正展 奈良少年刑務所 杉良太郎さんら来所」によると、

奈良少年刑務所(奈良市)で10、11日の両日、刑務所の一部を開放して、刑務所作業製品の販売などを行う「第26回奈良矯正展」が開かれる。地域住民に刑務所での教育・職業訓練内容を紹介し、理解を深めてもらおうと毎年開催。同刑務所は今年度内に受刑者の収容を停止することが決まっており、今回が最後の矯正展となる。

期間中は、受刑者が暮らす赤レンガの建物や、職業訓練を受けている実習場、江戸時代の奈良奉行所にあった木製の牢屋などが見学できる。展示即売会では、木製のおもちゃや家具、革製の靴など600種類以上、約7千点の製品を販売。地域の支援団体などが模擬店を出店し、コロッケやみたらし団子などが販売されるほか、バザーなども開催される。

10日午後2時ごろには、特別矯正監を務める俳優で歌手の杉良太郎さんと、矯正支援官の女性ダンス・ボーカルグループ、MAXが来所。テープカットや会場視察を行う。入場無料。10日は午前9時半~午後4時、11日は午前9時半~午後2時。問い合わせは、奈良少年刑務所(電 0742-22-4961)。


杉良太郎が長年、慈善活動に取り組んできたことはよく知られている。HP「Spotlight」の「投じた私財は数十億円。杉良太郎さんの56年の慈善活動が桁外れに素敵だった」によると、


この写真は「Spotlight」のサイトから拝借

「芸能人が慈善活動なんて、にわかじゃないの?」と思った人もいるかもしれません。しかし、杉さんの場合は弱冠15歳の頃から慈善活動に取り組んでいるのです。現在の年齢から計算すると、歴56年の大ベテランなのです。独身時代は、芸能人として知名度が上がっても、慎ましくアパート生活をして寄付をしていたそうです。売れたからと言って豪奢な生活を送らず、寄付をするというのはなかなか出来ない事だと思います。

杉さんの慈善活動の中で、最も長く続けている活動が「刑務所への慰問活動」です。半世紀以上に渡って慰問活動をした功績が認められ、2008年には芸能人では初めてとなる緑綬褒章(慈善活動などで顕著な活動をした人に贈られる)を受賞、並びに法務大臣から特別矯正監を任命されました。慰問活動を通して、杉さんが見てきた刑務所内の様子や改善点などを、政府に意見として提出する事もしばしばあります。




これはなかなかできることではない。杉良太郎といえばTBS系のドラマ「下町ロケット」で、主人公・佃航平(阿部寛)の前に立ちはだかる帝国重工の社長・藤間秀樹役に扮し、迫真の演技を見せてくれた。「さすが、スゴい役者だな」と驚いたことは記憶に新しい。 

矯正展といえば、私はずいぶん以前に買い求めた革製のベルトを今も愛用している。革靴はすでに履きつぶしたが、良質の革の感触は今も足に残っている。「600種類以上、約7千点」の製品が並ぶので、きっとお気に入りの一品が見つかるはずである。

これが最後の機会である。皆さん、この土日はぜひ奈良少年刑務所へ!

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厚紙細工と野鳥写真展/南都銀行五条支店で9月30日(金)まで開催!(2016 Topic)

2016年09月08日 | お知らせ
昨日(9/7)の奈良新聞「こまどり」欄に、こんな話題が紹介されていた。
※写真は松下さんから送っていただいた(南都銀行五条支店ロビー)。トップ写真は高取城





五條市五條3丁目の南都銀行五条支店(増田安司支店長)のロビーで、同市在住の同行OB、松下光宏さん(72)と辰谷明さん(67)の作品展が開かれている。30日まで。



松下さんは市内の建物などをミニチュアにした厚紙細工10点を出展。登録有形文化財「藤岡家住宅」などのほか、来月オープンの市総合体育館「シダーアリーナ」をひと足早く〝完成〟させた。作る楽しさが伝わる作品群。



バードウオッチャーの辰谷んは市内で撮影した野鳥の写真12点。サンショウクイやキクイタダキなど珍しい鳥も。「身近な自然に興味を持ってもらえれば」と話している。平日の午前9時~午後3時。無料。




松下光宏さんは、ナント・なら応援団の一員として、社寺などでガイドをされる一方、NPO法人うちのの館の一員として、藤岡家住宅や市立五條文化博物館の運営を手伝っておられる。その活動ぶりは、テレビ番組「人生の楽園」(2013.1.5)でも紹介された。会社で後輩の辰谷明さんとは、旧知の仲だそうだ。





退職しても愛社精神を忘れず、ご近所の支店ロビーを自らの作品で飾られるとは素晴らしい。南都銀行五条支店はイオン五條店のお隣である。お近くを通りかかられたら、ぜひご覧ください!
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柳屋の「きぬ巻 時雨寿司」/JR吉野口駅構内で販売中!

2016年09月07日 | 奈良にこだわる
柳屋(御所市古瀬5)をご存じだろうか。奈良県商工会連合会の「地域でがんばる会員さん」(PDF)によると

当社は、明治末期の創業で当時の国鉄(現在のJR)和歌山線の吉野口駅構内で寿司、弁当販売をしたのが始まりです。その後、第二次世界大戦の前後長い期間、列車の車内販売を中心に営業を行ってまいりました。現在は、吉野口の本店の他、近隣の市(大和高田市、橿原市)また大阪の百貨店で販売を行っております。ぜひ、一度ご賞味下さい。



ここの主力商品は柿の葉寿司と鮎寿司(鮎の姿寿司)のようだが、私のおススメは「きぬ巻 時雨(しぐれ)寿司」(税込み480円)である。寿司飯に具はアサリの時雨煮(佃煮)、それをとろろ昆布で巻いただけのシンプルな寿司だが、これが美味しいのである。

この寿司は私の「懐かしの味」である。小学生の頃、実家から国鉄高野口駅へ出て、吉野口駅で近鉄に乗り換え、母親の実家(近鉄下市口駅近く)へ行く。当時は国鉄と近鉄の連絡が悪く、吉野口駅で長い時間待たされたが、その時間待ちの楽しみが、構内売店で売っている柳家のお寿司。

鮎寿司も美味しいが、やはり目当ては「きぬ巻 時雨寿司」だ。シルクのようなとろろ昆布の食感が楽しめるし、時雨煮と寿司飯の相性も抜群だ。「こんな美味しい寿司を考えた柳屋さんはエライ!」と子供心にも思ったものだ。



その後わが家は車を買い、母の実家へは車で向かうことになったので、吉野口駅へ立ち寄ることもなくなった。就職してからも、奈良や大阪や京都や東京など、いろんなところで「きぬ巻 時雨寿司」を探したが、見つからなかった。山菜などをとろろ昆布で巻いたものは見かけるが、時雨煮を巻いたものがないのだ。

そのうち偶然、5~6年前に柳屋さんの前を通りかかり、「もしかして」と思って車を止め、店に入ると、おおっ、「きぬ巻 時雨寿司」があった! うれしさのあまり車の中でぱくぱく食べてしまい、うっかり写真を撮るのを忘れてしまった。



先日(8/26)、所用で柳屋さんの近くを通りかかったので、再び「幻の味」を手に入れたのが写真の寿司である。味は昔と全く変わっていない。今もJR吉野口駅の構内で販売しているそうである。まるで50年前にタイムスリップした気分である。そんな柳屋さんのお寿司が、大和高田や橿原、大阪のデパートでも販売されていたとは、ついぞ知らなかった。

外食をすると、最近はいろいろと凝ったものが出てくるが、やはりシンプルな食べ物が美味しい。今度は鮎の姿寿司を食べてみよう。皆さん、吉野口へ行かれたときは、ぜひお買い求めください!
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NHKの奈良番組紹介(2016 Topic)

2016年09月06日 | お知らせ
 ふだんの食材で気軽につくる人気のおもてなし料理
 ―奈良発Tomoko’s Tableの美味しいレシピ
 白水智子
 旭屋出版

NHKテレビで、奈良に関係した番組が放送されますので、お知らせいたします。これは必見です!

9月6日(火)NHK奈良「ならナビ」午後6:30~午後7:00(30分)
「西山教授の仏教よもやま話」では「忍性さんの足跡」のお話。
「古都コトクッキング」のコーナーには白水智子さんが登場!この日のメニューは「イチジクの日本酒コンポート」。以後、9/19(祝)を除く毎週月曜日に出演されます(10/3が最終)。

9月10日(土)NHK総合「えぇトコ選」午前10:05~午前10:49(44分)
「昔が生きてる!すごい奈良」
(詳細)人々の営みの中に千年以上の歴史が地層のように積み重なっている奈良。飛鳥時代から使われてきた橋や平安時代のインフラ技術が生かされた用水路。そして江戸時代のたたずまいを残す町で見つけた土壁や通り庭には暮らしの知恵がいっぱい!機能や使い勝手を追求してきた先人の知恵があったからこそ今に息づいています。古事記をこよなく愛する浅野温子と金子貴俊が、爽やかな秋風を受けながら、歴史を、里山を、人々を巡ります。

9月10日(土)深夜 Eテレ「やまと尼寺 精進日記」
午前0:00~午前0:30 [正確な日付は11日(日)](30分)

「文月 万葉ハーブの贈りもの」
(詳細)記紀万葉のふるさと・奈良県桜井市の山深き寺に暮らす二人の尼僧がいる。1200年の歴史を持つ寺を守る生活は極めてユニーク。365日ほとんど物を買わずに生活している。理由のひとつは「山の恵み」。春は山菜、秋は木の実や草花…万葉の頃と変わらぬ四季の恵みで丹精込めて精進料理を作る。もうひとつが「里からの贈り物」。不思議な縁の中で暮らす二人の“究極の手作りスローライフ”を四季折々の美しい風景の中に描く。

ぜひ今から、タイマー録画をセットしてください!
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