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大神神社の酒まつり(醸造安全祈願祭)毎年11月14日に催行!/毎日新聞「ディスカバー!奈良」第42回

2017年11月13日 | ディスカバー!奈良(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」が毎日新聞奈良版に毎週木曜日に連載している「ディスカバー!奈良」、先週(11/9)掲載されたのは「醸造安全祈願の酒まつり 桜井市の大神神社」、執筆されたのは同会理事で、同会きっての名物男・雑賀耕三郎さんである。今年の酒まつりは、明日(11/14)に迫っている。
※トップ写真は大杉玉の掛け替え。雑賀さんのブログから拝借

このお祭りは、酒造りの祖神に醸造の安全を祈願する祭りである。祭典では、神杉を手にした4人の巫女による「うま酒みわの舞」が奉奏され、酒造家や杜氏が多数参列する。境内では、全国銘酒展や振る舞い酒も行われる。とても人気のあるお祭りである。雑賀さんは、ご自身のブログに、この神社のことを詳しく紹介しておられる。

大和の一之宮は桜井市の大神神社。奈良盆地のどこからでも仰ぎ見られる三輪山、このお山をご神体山とするのが大神神社である。大神神社はあれこれすごい。

一つは、神社の創始、神社の始めが、『古事記』『日本書紀』に記されているということだろう。大神神社が祭る大物主命の由緒やお姿が、日本の歴史書にきちんと記されていて、少なくとも1400年前から確実に信仰されてきたということがわかる。

二つめは神の依り代(よりしろ)としてお山を仰ぎ見る信仰が特徴的である。神社に通常みられるご神体は大神神社には置かれていない。それを安置するご本殿、これが大神神社にはないのである。この大神神社の在り方は「神様をあがめる元々の姿」ともいわれる。

日本の神さまは、八百万(やおろず)の神々といい、山の神、海の神、衣食住の神々などの幾多の神々が敬まわれている。山にも海にも様々な物々が生命体となり、霊魂を持つという考えかたである。江戸時代に、本居宣長がこんなことを解明している。

お山をご神体として祀り、ご本殿を持たない大神神社は「古来の神の祀り方」をしているとみられる。日本の最古の神社としての歴史、神社の形が大神神社には残っている。



境内で杉玉を運ぶ人たち

「古来の神の祀り方」をしている大神神社で、こんな華やかな祭りがあるのだ。下戸の雑賀さんが、分かりやすく紹介されている。では、最後に記事全文を紹介する。

三輪山をご神体とする大神神社のお祭りの中でも、特に人気を集めるのは、11月14日の醸造安全祈願祭「酒まつり」です。ご祭神である大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の手助けにより、美酒が醸造できたと伝えられており、酒造りの神として敬われるようになりました。新酒が作り始められるこの時期に酒まつりを行い、醸造の安全を祈り、参拝者に樽酒が振る舞われます。

酒まつりに先立ち、13日には拝殿と祈とう殿につるされた大杉玉の掛け替えがおこなわれます。重さは200㌔以上もあり、6人ほどで運ばれます。大杉玉が掛け替えられ、酒まつりが終わると、新酒の印である「しるしの杉玉」が、全国の酒造会社や酒店の店先につるされます。さあ、いよいよおいしい新酒の季節が到来します。

メモ JR桜井線三輪駅から徒歩約5分(奈良まほろばソムリエの会理事 雑賀耕三郎)。


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