鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

鎮守様の祭り

2015年05月10日 08時51分33秒 | 勝手に応援


生まれ育った田舎の鎮守様に春祭りがあるというのを、つい最近まで知らなかった。各集落に鎮守様が一つずつあって、小学生のときは夏休みに参道の掃き掃除をしたり一晩お堂に泊まるという行事もあったけれど、春祭りは大人だけの行事だから、成人前に田舎をでた私は知る機会がなかったのか・・。

祭りとは言え、神主のいない神社なので同系列の神社から宮司(たよ様と呼んでいる)を臨時に頼んで、ご開帳から始まる儀式をやってもらう。そうしてまた閉じて儀式は終わるのだが、それらの段取りや後の呑み会一式を年行事という持ち回り役が取り仕切る。

大晦日の深夜に各戸主が鎮守様で新年の瞬間を迎えて拝み一杯の酒を呑むという行事もあり、それは父親に連れられて行ったことがあった。画像の御祭禮と書かれた箱提灯というようなものが毎年掲げられていた筈なのに、飛び歩いていた自分が知らないでいたのは子供の出る幕がなかったからなのだろう。

参道は石が転がっていたり、雨でえぐられた溝があったりする地道で、山上の鎮守様からくだるジグザグがスキーに格好のコースだった。いつの間にか車も登れる舗装になっている。コンクリートの白い筋は除雪のブルトーザーが付けた痕。昔は杭を打ち、竹か杉丸太を縄で結わえて掲げただろうけれど、今はパイプが埋めてあって、そこに単管を差し込みクランプで組み立てるという簡便さ。かろうじて限界集落とならずに行事が続いているだけでも大したものだ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする