6月30日に『初蝉と赤いユリ(百合)』という記事を書いて、今年初めて見たアブラゼミ(油蝉)の姿を紹介した。
今回は初鳴きとして書き始めたけれど、検索していたら、初鳴日(ショメイビ)という言葉に出会った。
気象庁の生物季節観測に使う用語らしい。
新潟県十日町市北東部のヒグラシ初鳴日は7月12日です。
庭の手入れの行き届かないところにヤブガラシ(藪枯)の花が咲いて、キアゲハ(黄揚羽、黄鳳蝶)がやってきたのを撮った直後に、ヒグラシの鳴き声を聞いた。
広範囲に動き回ることがないので、他の蝉は鳴いていたかもしれないけれど、今年初めて聞く蝉の声がヒグラシだったのは、何かしら象徴的なのかも知れない。
1枚のサトイモ(里芋)の葉を喰い尽くして、茎に止まっていたセスジスズメ(背筋雀)の幼虫を見つけた。
まるで夜行列車のようだと思ったが、すぐに現実に戻り、茎を折って用水路に投げ入れた。
しばらく断続的に降り続いた雨は上がっていて、ゆっくり流されて行ったけれど、運不運は流れ方次第。
草むしりをすると出会うことの多い、まるで妖精のようなベッコウハゴロモ(鼈甲羽衣)の幼虫と思われる虫に出会った。
宝塚のフィナーレを想い出したりするけれど、全身が淡い翡翠色単色の蝉のような風貌をしてぴょんと跳ぶ姿は、レンズを向けずにはいられない。