教育基本法の改正案が実のない論議だけでいつの間にか衆議院を通過してしまった。唖然としている。現行法のどこが問題で、なぜ改正をそんなに急ぐ必要があるのだろうか。また同時に進められようとしている学校選択制や教員の評価制度など、教育行政に大きな疑問を感じ、いらだちを禁じ得ない。どうしても、教育現場の実態をよく知らない机上の論理に聞こえてならないのだ。
法律を変えても今の教育や子どもたちの閉塞状況は変わらない。今もっとも大切なことは、教師と子どもが和やかなはつらつとした学校生活を送ることで、そのための教育環境を整えることだと思う。管理的な学校であってはならず、教員や保護者、地域が互いに協調する学校教育という根本認識は当然だ。
立ち止まり、子どもたちの毎日をじっくり見つめるゆとりを持って、子どもたちを本当の大人に育てなければならない。