透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

信濃ではそばとおやきと山の幸

2007-05-04 | A あれこれ


そばと今が旬のこごみ ヨコテ家にて

 昨日はそばの里美麻(みあさ)まで出かけた。



その後、美麻の隣、小川村にあるおやきの里小川まで足をのばした。

おやきは野菜(ナスや切干し大根、野沢菜など)や山菜(のびるや行者にんにくなど)を炒めて、小麦粉を練ったもので包んで焼いたり蒸したりした食べ物。

おやきはぎょうざのまんじゅうバージョンと書けば知っている人は、それは違うって思うでしょう。でもおやきを知らない人にはイメージが伝わると思う。

最近では蒸すことの方が多いようだが、昔は囲炉裏の灰に放り込んでおいて焼けたところで取り出して、アチィッ!とかアツ!とかアッツー!とか(人によって違うでしょうがとにかく手に持てないくらい熱い)いいながら食べたのだろう。おやきを「灰ころがし」ともいうのはこのようなつくり方に由来している。

囲炉裏が消えておやき本来のつくり方が一般家庭では出来なくなってしまった。

食文化と建築文化は繋がっている。


 


評価は人それぞれ

2007-05-04 | A 読書日記



 桐野夏生の代表作といえば直木賞受賞作の『柔らかな頬』と『OUT』だろうか。しばらく前、夫を殺して、死体をバラバラにして新宿と渋谷だっかな、捨てるという事件があった。その時『OUT』を思い出した。

『魂萌え』新潮文庫を読了した。主人公の敏子は60歳直前、夫が心臓発作で急死する。葬儀の日、夫の携帯電話が鳴る。夫には秘密があった。電話してきたのは夫の秘密の相手だった・・・。

ミステリアスなスタートではないか、そう思って読み進んだが、なんとも凡庸な作品だった。新聞の夕刊に連載された作品だそうだが、そのせいなのかどうかは分からないがストーリー展開は冗長。

**定年後世代の男女に訪れる、魂の昂揚を描く。**とカバーの裏面にある。妻でも母でもなくなった女のもっと激しい生き様を期待していた。その期待は外れた。『疾走』を読んだ直後だからだろうか。

読後感は人によって異なって当然、だからこの小説を評価する人がいても不思議ではない。

さて、読みかけの『百億の昼と千億の夜』に戻ろう。

このSF、予想通り読み進むのに時間がかかる。どんな展開になるんだろう・・・。