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● 旧いちやま旅館を解体前に見学したことは書きましたが、腕の立つ大工さんの「遊び心がいっぱい」な仕事を紹介しておきます。
建築家なしの建築です。銘木というより変木といった方が相応しい材料をうまく使って仕上げていますね。材料の接合部をぴったりと合わせるのには「腕」が必要です。こういう味のある建築が少なくなってしまったのは残念なことです。
ケンさん、コメントありがとう。
■ 新聞が報ずるところによると、27日に全日空の国内線のコンピューターシステム(予約や搭乗手続き、手荷物管理などをするシステム)に障害が発生して130便が欠航、約7万人に影響が出たという。
フェイルセイフなシステムにすることは設計の基本ではないのかな。コンピューターシステムならバックアップシステムを組み込むのは当然だと思うのだが、どうやらそういうシステムにはなっていなかったらしい。
人は必ずミスをする、コンピューターシステムも必ずトラブルを起こすということを前提に設計をしなくてはならないはずだが、何故かそういう設計がなかなか浸透しないようだ。
高速道路の入り口付近でときどき逆送する車が事故を引き起こす。その都度原因を運転者に帰着させてしまうが、これとて人は間違うということを前提に、下り線と上り線を結ぶサブルートを設ける設計になっていれば防げるはず。上り線に行くはずが間違えて下り線に進入してしまっても、上り線に戻ることができるのだから。未確認だがアメリカの高速道路はそのようになっているらしい。
以前読んだ本『クモはなぜ糸から落ちないのか』によると(残念ながらその本の所在がわからないので記憶に頼るしかないが)蜘蛛がぶら下がる糸は1本に見えるが実は2本だという。1本で蜘蛛を吊るすのに十分な強度があるいうことだが・・・。
つまり、蜘蛛がぶら下がる糸は1本が切れても大丈夫、そうフェイルセイフになっているのだ。自然界にはこのような例がいくらでも見つかるだろう。
建築も工学的なハードな面は広義の「システム」、やはりフェイルセイフなシステム設計をしなくてはならない。例えば屋根の雨水処理などは屋根材がダメになっても下地材が雨水を排出できるような設計でなくてはならない。屋根下地材が仕上げ材をバックアップするようにしておかなければならないのだ。
過日とり上げた木造の陸(ろく)屋根のFRP防水はこの点でやはり疑問だ、FRP防水のバックアップがなく、その劣化が直ちに雨漏りに繋がるのだから。
技術者がもしかつて野球少年だったら、守備の基本としてのバックアップを想起すべきだろう・・・。
ここで結論として人が設計するシステムは未だ虫が採っているシステムにも劣る、などと書けば技術者に申し訳ないだろう。必ずしも責任の全てがシステム設計者にあるわけではないという事情も斟酌すべきだ。