■ 鉄腕アトム
アトムはロボットの究極的な姿ですね。今から50年も前にロボット開発の到達点がビジュアルに提示されたことは驚きです。「アトムを目指せ!」おかげで日本はロボット開発で世界をリードしてきました。手塚治虫の功績大です。
■ 脳内にあるイメージの可視化
何かを開発しようとする時、最終的な姿が可視化されていることは実に有効です。建築ももちろん同様です。建築の設計では曖昧模糊としたイメージが次第に具体的になっていきます。その過程で最終的な姿が完成予想図(パース)として提示されるとその先はパースに向かって設計を進めていくことになります。諸条件を整理してパースに収斂させていくのです。
以前は手描きのパースが主流でしたが、最近はCGパースが増えています。パースの背景となる山並みや空は現地で撮った写真。隣りにある建物も同様です。CGでは外壁の表情やガラスの透明感も実にリアルに表現されます。
屋根の形はきちんと決まっていないので、フリーハンドで何本も繰り返し描いた線、柱の太さも決まっていない・・・。「なんとなくこんな感じ」などと設計者から示される曖昧なイメージをリアルに表現する想像力と創造力がパース作成者には求められます。
パースの下描きを確認して、柱はもっと細くとか、屋根のカーブはもっとなだらかにとか、設計者の修正要求に応えて限られた日数で完成度の高いパースを追求するプロ意識には本当に頭が下がります。