透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1868

2010-07-03 | A あれこれ



 歴史年表を駆け足でトレースするように稿を重ねてきた。

710年 奈良時代の始まり。794年 平安遷都。1192年 いいくにつくると鎌倉幕府。鎌倉時代の始まりを1185年とする説もあるようで、昨年訪ねたある小学校の教室の壁に張ってあった歴史年表は1185年になっていた。 


1603年、江戸時代スタート。そして本稿が1868年、時代は江戸から明治へ。これを機にブログの今後の展開についても考えなくては・・・。

一見全く関係がないと思われる事柄がある視点から見ると同じ領域に属するということを示し、遊びたい。「繰り返しの美学」に加えて「先端のデザイン」という視点によって、ものの観察を始めたのもこの意識による。先端のデザインということに注目すれば、おっぱいと五重塔が同じ領域に入るなんて、おもしろいではないか・・・。

しばらく取り上げていないが、「建築に棲む生き物」探しも続けたい。身近な存在の生き物を人は建築に取り入れデザインしてきた。

この三つのテーマを持って街歩きをすれば、結構忙しい。でも楽しい。

「火の見櫓っておもしろい」 火の見櫓を観察すると気が付かなかったことが次第に分かってくる、「あぶりだし」のように。

建築とは何かとの問いにはいろんな答え方ができるだろう。「建築は空間を秩序づける装置」だと私は答える。ハードな意味での建築だが。この意味では傘も建築ということになる。伊東豊雄はまんまくを興味ある建築として挙げている。

「包む」という行為。「建築は人を包む装置」と答えることもできるだろう。「包む」という日常的な行為を視点にすることで、風呂敷も洋服も餃子もそして建築もみんな同じ土俵に上げることができる。そうすれば何かおもしろいことが書けそうだ(なかなか書けないけど・・・)。餃子と建築か・・・。餃子をつくるように建築をつくることはできないだろうか・・・。「餃子構法による仮設建築」なんておもしろい。


 


未練

2010-07-03 | A あれこれ


東京国立近代美術館工芸館にて 100626  
受付で写真撮影の許可を求めると腕に貼るシールを渡されました。

 女ごころの未練でしょう あなた恋しい 北の宿   都はるみが男(元カレ)への断ちきれぬ想いを切々と歌いました。

さて、この照明器具の吊り棒の先端のデザインに注目。水滴のようにふくらませています。先端を潔くスパッと終わらせることをよしとしないデザイナーの想いを感じます。

ヨーロッパ中世のゴシック教会の塔もそうです。上へ上へと伸びていくかのような尖塔は神のまします天上を目ざすという意識を可視化したデザインです。

ものの先端、ものの存在がそこで終わる。

終わらせたいのか、終わらせたくないのか・・・、デザイナーの意識が先端のデザインに表れます。対象を広げれば音楽も然り、映画も然りです。そして恋愛も。

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拙ブログ、本稿で1867稿となりました。1867年と読み替えると、この年は坂本龍馬が京都の近江屋で暗殺された年です。そして次稿、1868稿は明治元年。2000年目指して書き続けます。