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■ 塩尻市は広丘高出、渋沢公会所の前に立っている火の見櫓。 3角形の櫓に6角形の屋根と見張り台。中信地方にオーソドックスなタイプ。
集落内の主要道路のT字路に立っている。消防団が駆け付けやすい立地。
屋根のてっぺんに細い矢羽。蕨手はフック形で、くるりんと巻いてはいない。屋根下に半鐘は無く、モーターサイレンが設置してある。見張り台の手すりに控えめなハート形の飾りがある。
櫓の6段のブレースのうち、4段はリング式ターンバックル付きの丸鋼のブレースで残り2段は等辺山形鋼(アングル)のブレース。2種類混在は珍しい。
送電鉄塔を思わせる脚部のデザイン。消防信号板と銘板が付いている。
銘板によって竣工が昭和32年5月だと分かる。 もう60年近く、地域の人たちの日々の暮らしを見守ってきたことになる。
□ 前稿の片丘の火の見櫓(527)と本稿の火の見櫓(528)は南信在住のヤグラー・某タヌキさんのブログで情報を得ました。