透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

地域の絆

2015-11-23 | B 石神・石仏

 私は60数戸から成る山際の鄙びた集落で暮らしています。今年度この集落(地区)の役員を務めています。地区長、副地区長、会計の3役のうち、地区長を務めているのです。

この役は地区内の「雑務よろず引き受け役」です。ゴミステーションや集会所の管理、草とり、その他諸々の仕事をしています。今年は5年に1度の国勢調査の年でしたが、その調査員も地区長の仕事として務めました。

ところで地区内には道祖神や石仏などが何基も祀られていますが、そのなかに昭和55年に建立された庚申塔があります。昭和55年は干支が庚申で、この年に我が僻村では13基もの庚申塔が新たに建立されたと聞いています。

他地区の様子は分かりませんが、私の地区では毎年勤労感謝の日に3役が代表して、その庚申塔にお参りをしています。昨日(22日)の午後、庚申塔の前に榊(さかき)を立て、注連縄を飾って準備をしました。このようなことも地区役員の仕事なんです。



今日(23日)の朝8時半に3役が庚申塔に集合し、清酒と米と塩を奉げてお参りをしました(写真)。

また、今年は初めての試みとして地区の人たちの趣味の世界を紹介する展示会も開催しました。私も火の見櫓の写真を出品しました。 

午後は集会所で盛大に祝宴をしました。このような催しをすることで地域の絆、人と人との信頼関係といえば大袈裟でしょうか、そう、地域の人たちのつながりが深まることに意義があると思っています。

ちょうど1年前になりますが、昨年の11月22日に長野県北部で大きな地震が起き、白馬村や小谷村で多くの家屋が倒壊するなど甚大な被害がありましたが、亡くなった人がいませんでした。倒壊家屋に取り残された人を地域の人たちが力を合わせて助け出したのでした。この時、「地域の絆」ということが話題になりました。強い絆が住民の命を守った、と。

また、最近ネットで読んだソーシャル・キャピタルに関する記事によると、人と人のつながりが長寿と関係がありそうだとのことです。今日の祝宴の挨拶で、このふたつのことを話ました。 

今日で今年度の地区の大きな行事が終わりました。 やれやれ・・・。