透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「友情」武者小路実篤

2020-06-29 | H ぼくはこんな本を読んできた

 夕方、松本駅近くの丸善へ。そこで「新潮文庫の100冊」という冊子を入手した。巻末に載っている「新潮文庫ロングセラーTOP20(*1)読み継がれる名作中の名作」の第6位に『友情』が入っている。ちなみに第1位から第5位は『こころ』『人間失格』『老人と海』『坊ちゃん』『異邦人』。どれも作者が誰か、誰でも知っている作品だ。以下第20位の『赤毛のアン』まで教科書的作品の代表のような作品が続いている。ただし第17位、松本清張の『点と線』は教科書的作品ではないかも。



ぼくが岩波文庫(1969年第46刷)で武者小路実篤の『友情』を読んだのは、はるか昔のことだ。この小説は10代で読むのが好いだろう。


*1 初版発行から2020年3月末までの累計発行部数順位


水戸部アサイ

2020-06-29 | A あれこれ

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撮影日2020.06.28

 庭の紫陽花がようやく見ごろになってきた。ぼくは紫陽花を見ると水戸部アサイが浮かぶ。たぶん名前からの連想だと思う。アジサイとアサイ。

水戸部アサイは詩人にして建築家であった立原道造の恋人。昭和13年、立原はアサイとの結婚後の新居、ヒヤシンスハウスを設計する。建築予定地をふたりで見に行ったようだが、新居は立原の死によって設計だけに終わってしまう・・・。(ヒヤシンスハウスは2004年にさいたま市の別所沼公園に残された図面によって建設されている。およそ70年の時を経て・・・。)



『立原道造・愛の手紙』小川和佑(毎日新聞社1978年発行)に水戸部アサイのポートレートが掲載されている。その清楚な姿は紫陽花に喩えるのに相応しい。