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右端の石材店の看板の後方に心光寺駐車場の火の見櫓(1320)が写っている。
(再)茅野市豊平南大塩 4脚444型 撮影日2021.12.12
■ 前稿で紹介した子宝道祖神のすぐ近くに立っている火の見櫓。末広がりの櫓、プロポーションが良い。屋根と見張り台の大きさが程よく、櫓とのバランスも良い。見張り台の高さは約10メートル。
小さい蕨手。避雷針に飾り無、見張り台の手すりにも飾り無し。半鐘が無くて、サイレンとスピーカーが設置されている。
この写真で櫓内の梯子に手すりが設置されていることが分かる。外付け梯子には手すりが設置されていることが多いが、櫓内の梯子の手すりは珍しい。
茅野では脚元に半鐘が設置されていることが少なくないようだ。
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半鐘には東京市〇田製とある(〇は字が分からない)。東京市は1889年(明治22年)設立されて1943年(昭和18年)東京府と統合、東京都となっているから、この半鐘は戦前につくられたものと思われる。この火の見櫓の建設年が1963年(昭和38年)だと知った(*1)。戦前にも火の見櫓があって、そこに吊り下げられていた半鐘を、戦後になって建設された火の見櫓に吊り下げたのだろう(*2)。この半鐘は戦時中の金属供出を免れたものと思われる。火の見櫓にもそれぞれ歴史・物語がある、ということだ。
*1 それがしさんのブログによる。
*2 2022.04.24追記 寺の梵鐘(半鐘)などの転用ということもあるようだ。