『地図から読む江戸時代』上杉和央(ちくま新書2015年)
■ 再読。江戸時代の日本地図と聞くと伊能忠敬の正確な地図がまず浮かぶ。江戸時代の日本地図の到達点と言ってもいいかもしれない。伊能図に到達するまでの過程では様々な姿の日本が示された。
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伊能忠敬記念館で入手したと思われる伊能中図 発行:千葉県香取市(2018年3月) 図中に**縮尺21万6千分の1、全国を8枚に分割して描かれています。**という説明書きがある。
**江戸時代の日本図は、その時々の社会的背景にあわせて特定の指標が強調されるような形で作られた。**(219頁)
江戸時代の前半までは地図には思想性や芸術性が求められ、後半には正しさや詳しさが求められた。地図には人々の生きた社会や文化が色濃く反映している。地図を読み解けば社会が分かる。ということで地図から読む江戸時代。
そろそろ年越し本を選ばなくては・・・。