信濃毎日新聞8月17日付朝刊21面より
■ 新聞に毎日一覧表で都道府県の新型コロナウイルス感染確認者数が示される。上掲したのは信濃毎日新聞の表だが他紙も同様だと思う。表のタイトルが「国内の新型コロナウイルス感染者」となっているが、数字は感染者数ではなく、感染確認者数。この表で太文字で示されている数字(長野県は136558となっている)は累計数でカッコ内の数字が新規感染確認者数。むしろこちらの数字を太字で示して欲しい。累計数という大きい数字を示したいのだろう。そこに事態の深刻さを示す、必要以上に不安を感じさせるなどという意図があるのかどうか、分からないが・・・。
極端な例で考えれば分かりやすいが、実際に新たに感染した人が5,000人だとしても、検査によって(最近みなし陽性者も含めるようになったと思うが)感染が確認された人数が2,000人だとすると、この表には2,000という数字が記載される。だから、この表の細かな数字にそれ程意味はないと僕は前々から思っている。感染確認者が増加傾向にあるのか、あるいは既にピークを過ぎて減少傾向にあるのかが分かればそれでよいのではないか。
示して欲しいのは感染確認者のワクチン接種率。感染が確認された人のうち、どのくらいの人がワクチンを接種していたのかという値。ワクチンを接種していたのに感染した人が多いとなれば、それは不都合な数字かもしれないが、事実としてきちんと伝えて欲しい。ワクチン接種によって重症化を防げるというのであれば、それを示す値。感染確認者数を連日報じる必要があるのかどうか、むしろ知りたいのはこのような数字だ。コロナを正しく恐れるために有益な情報を伝えて欲しい。
メディアが毎日報じているのは、情報としては最も低次の感染確認者数だけで、感染者の状況を分析することで得られる(分析して得られるというほど、高次の情報でもないと思うが)前述のような数字が示されることはほとんどない。
既にワクチン接種を4回している身として気になり、知りたのはこのようなことなのだが・・・。