透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

繩手通りの火の見櫓

2022-10-14 | A 火の見櫓っておもしろい

 今日10月14日は鉄道の日。明治5年(1872年)の10月14日、日本で初めての鉄道が新橋―横浜間で運行を始めたことに因んで。また、今年は松本の郊外を走る上高地線(松本―新島々)が全線開通してからちょうど100年という節目の年。「上高地線100年」を記念する企画展が松本市文書館で開催されていることを知り、出かけて見てきた(会期は10月16日まで)。


△松本市文書館外観


△会場には戦前の貴重な資料も展示されていてた。

動く鉄にも興味があるけれど、より興味があるのは動かない鉄だ。鉄分摂取の効率は私の場合、動かない鉄の方が高い。展示されていた1枚の資料、「松本市勢」に火の見櫓が写っていることに気が付いた。やぐらセンサーは高感度を維持し続けている。


△松本商工会議所が昭和5年(1930年)に発行した松本市勢(下のモノクロの資料)掲載されている写真に火の見櫓が写っている。


△上掲した松本市勢発行年の1930年(昭和5年)に撮影されたであろう繩手通りの写真に火の見櫓が写っている。これは貴重な写真だ。屋根がきちんと写っていないが、おそらく6角形であろう。3柱66型で脚は補強のアーチ部材が中留めされたショートアーチ(SA)だと写真から判断できる。見張り台の透け感が無いのはなぜ? 小さな小屋があるのかもしれない。


△信濃毎日新聞の18年4月28日付朝刊に掲載された大正時代の縄手通りを撮影した写真(松本市博物館所蔵か)。

木造と思われる火の見櫓が写っている。撮影者は火の見櫓にそれ程注目していなかったのかどうか、てっぺんまできちんと写していない。火の見櫓の位置は現在の交番のあたりか?