透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

松本市里山辺の火の見柱

2022-11-12 | A 火の見櫓っておもしろい


(再) 松本市里山辺 大嵩崎集落 火の見柱 木製 撮影日2022.11.12



 山の連なりが松本平を縁取っている。その辺縁の山の麓には古くからある集落が点在している。里山辺の大嵩崎もそのような集落のひとつで斜面に民家が点在している。ここに今では珍しい木製の火の見柱があることを知り、出かけて見てきた。現場からは松本の市街地が望遠できた(写真)。


火の見と消火ホース格納箱、防火水槽が一か所に整備されていた。


柱のステップの間隔などを測り、高さは4m半くらいだと分かった。




柱を挟むように2本の腕木を出してボルト留めしている。切妻の小屋根の下地は厚い板、仕上げ材は薄い鋼板。腕木は腐朽が進んでいる。


木柱の表示プレート。大栄産業と加圧式という文字がある。防腐材の加圧注入により木材を防腐処理したものと思われる。プレートには数字も表示されているが意味は分からない。寸法や仕様の表示だろうか。大栄産業をネットで調べると、やはり木材の防腐処もする会社だった。この柱は電柱用で、転用したのかもしれない。山あいの集落によく似あう木製火の見柱、いつまでも集落を見守り続けて欲しい。


 


松本市梓川の火の見梯子 変形型

2022-11-12 | A 火の見櫓っておもしろい


1401 松本市梓川梓 梓川中学校の近く 火の見梯子変形型 撮影日2022.11.11

 松本市梓川、旧梓川村にはこのような変形タイプがあることは以前から知っていたが、実際に見たのは最近のこと。まだこのタイプが残っていてよかった。アルファベットのAのような形をしているが支柱が2本で、踏桟を架けてあるから梯子。




正面から見て左側の支柱に手すりが付けてあるが形が実に好い。下端も上端のような形にするのが一般的だと思うが、そうしないで、支柱に沿わせて下に伸ばしてある。


半鐘まで錆びてしまっている。縞鋼板(チェッカープレート)をへの字形に曲げて半鐘の屋根にしている。縞鋼板の縞々は滑り止めのために表面につけた凹凸。側溝などの蓋として使われる。半鐘用の小屋根があるとうれしい。