1399 諏訪郡原村大久保(大久保公民館)4脚44型貫通脚 2022.11.08
■ 道路山水的構図ではないけれど、スケッチしたいような風景。でも、まとめるのは難しそう。
真正面から撮ると火の見櫓の立体的な姿・形は分からないけれど、櫓の逓減の様子は把握しやすい。この櫓は上方へなだらかなカーブを描きながら逓減している。屋根と見張り台の大きさのバランスも両者の離れ方も好い。サイレンやスピーカーが設置されていないのも好ましい。
屋根の軒先四隅の飾りは蕨手ではない。寺社建築の同部位に付けられている隅角(すみづの)と同形であることから、火の見櫓の屋根のこの飾りも隅角と呼ぶことにしたい。屋根上部のキューブ状の蓋にも名前が付いていると思うが、分からない。調べなければ。これが団子のような丸い形の場合には灯台では冠蓋と呼ばれている。火の見櫓もそれに倣っている。
脚が倉庫の屋根の軒を貫通していて外壁の外側に見えているような場合は「プチ貫通」と呼ぶ。このようなネーミングのセンスはない。やぐらくらぶのひのみちゃんによる命名。
この写真のように屋根を貫通して脚が倉庫内にある場合、「ガッツリ貫通」と呼びたい。それにしてもなぜ貫通させたのだろう? 地上からの外付け梯子も破風を貫通している。こうなると、とにかく「貫通させる」という製作者の意思すら感じる。