透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「日本の仏像」読了

2015-10-12 | A 読書日記


『日本の仏像 飛鳥・白鳳・天平の祈りと美』長岡龍作/中公新書

 来週末(23、24日)に迫った京都旅行の「事前学習」のつもりで読んでみたが、なんというか、骨太で硬い内容で読み応えのある本だった。仏像そのものの鑑賞ガイドというよりは、「人びとはなぜ仏像を造ってきたのか」という基本的な問いの答えを探るという内容。

本書で取り上げているのは法隆寺の釈迦三尊像や薬師寺の薬師三尊像など、有名なものが中心。だが、仏像と飛鳥時代、奈良時代に関する基礎的な、いや、かなりの知識がないと読みこなせない。どちらの知識もない私などはただ字面を追うことに終始して終わり・・・。

この本の要点を挙げよ、と言われれば、第七章「救済のかたちと場所」の最後、**仏像は祈りのためにある。祈りの心を喚起するのが仏像の役割だ。深い信心を仏像へ寄せるために会いたい人の姿をそこに重ねる、それは釈迦への篤い思慕が仏像を造らせたという、仏像の始まりの物語と同じ心によるものだ。**(261頁) を挙げる。


来週末の京都旅行が楽しみ。 どんなことをテーマにメモを取ろうか、写真を撮ろうか、思案中。 


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