透明タペストリー

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「13歳からの地政学」を読む

2024-04-04 | A 読書日記


朝カフェ読書@スタバ 2024.04.01

『13歳からの地政学』田中孝幸(東洋経済新報社2022年3月10日第1刷発行、2023年2月8日第11刷発行)を読んだ。

この本は3月23日付 朝日新聞の読書面に「売れている本」として紹介されていた。紹介文の最後は**文字通り13歳から社会人まですべての人に読んでもらいたい一冊である。**と結ばれていた。ならば、自分も読んでみようと、いきつけの書店で買い求めていた。数日前に読み始め、昨日(3日)読み終えた。

高校生の兄と中学生の妹が夏休みの間、カイゾクというあだ名のおじいさんから受ける7日間の講義。自分が経営するアンティークショップで、おじいさんが地球儀を使って兄妹に説くのは「世界の政治、経済、社会のなぜ」。なぜ中国は南シナ海を欲しがるのか、なぜアフリカは貧しいのか・・・。

なるほど、こういうことなのか。

難しいことを難しく語るよりも、難しいことを易しく語る方が難しい。この本は後者だ。中高生の兄妹に上記のような難題を易しく説いている。小説仕立てにして読みやすくしたのはなかなかのアイデア。7日間の講義が7章に対応付けられ、それぞれの章末にポイントが箇条書きにされているのもありがたい。

カイゾクは最終日に出す問題に答えられたら地球儀をプレゼントするとふたりと約束する。講義で使ったのはディプロマットという地球儀で、ホワイトハウスで歴代の大統領が使っていたものと同じモデル。それはショップのウィンドウに飾られていた年代物の地球儀で値札には時価と表示されていた。

7日間の講義が終わり、カイゾクがふたりに出した問題は、自分にとっての世界の中心はどこか、というものだった。

ぼくは、どこだろう・・・。そう言えば『世界の中心で、愛をさけぶ』という小説があったなぁ、などと思いつつ、ふたりはどんな答えをしたんだろうと、先を読んだ。

ふたりの答えはここには書かない。様々な答えがあるだろうが、ふたりの答えはそれらの代表的なもの、だと思う。

一読をお薦めしたい。


 



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