透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

637 宮田村大久保の火の見櫓

2016-07-23 | A 火の見櫓っておもしろい


637 撮影日160718 

 カーナビ頼りに宮田村に入る。村内で出合った火の見櫓がこれ。なかなか美しい立ち姿。目立った錆もない。  南信方面には4角形の櫓が多い、という印象だが、この櫓然り。

特徴を挙げれば、緩勾配の方形(ほうぎょう)の屋根。

屋根の頂部には大きな飾りが付いている。見張り台は4隅面取りの4角形。




見張り台の床の出隅にそれぞれ方杖を突き、床の下に斜材を入れている。半鐘の後ろに水平に渡してあるアングルは何に使うのだろう。この櫓にも梯子の上端に手すりを設置している。中信では見た記憶がないが(見たかな?)、南信では多いのかもしれない。数多く調べて傾向分析をすれば分かることだが、そこまでする気力はない。



外付けされた梯子から踊り場に入るところの「くるりんちょな装飾」が目立つ。踊り場の手すりは省略されているが、やはり見た目にも欲しいところ。



脚部。櫓の上部と同じブレースをつけている例も多いが、この火の見櫓には脚がある。




 


分かりにくい操作ボタン

2016-07-22 | A あれこれ



 蓋でも櫓でもない記事も書きます。

何年も使い続けてきた掃除機が動かなくなってしまったので、先日家人が吸塵力に優れた掃除機(メーカー名は伏せておきます)を買ってきました。

この新しい掃除機の操作ボタンが分かりにくいのです・・・。上の写真で分かる通り、強と中の切り替えをひとつのボタン「強/中」でするようになっています。中モードで掃除する場合、まず押してみて強モードになっていれば、もう一度押して中モードに変えるのですが、強と中どちらのモードかは吸塵するときの音で判断するしかないのです。では耳の不自由な人はどうすればいいのでしょう・・・。望まないモードで使い続けることになってしまうのでしょうか。それとも吸塵音以外にモードを知る手立てがあるのでしょうか。この記事を書くにあたり初めて取扱説明書に目を通しましたが、このことに関する説明は見当たりませんでした。

それから「やさしさモード」というボタンは弱モードとは違うのでしょうか・・・。この掃除機を初めて使ったときは強モードまたは中モード✛やさしさモードで、強モードや中モードとは違うモードになるのかと思いました。わざわざ「やさしさモード」としているからには「弱」とは異なる吸塵をするのかもしれないと思ったのです。ボタンのデザインも強、中とは全く違うモードであることを示しているかのようです。この表示をみて直ちに弱モードと判断できるでしょうか・・・。



取扱説明書はやさしさモードについて、上の写真のように説明しています。これって「弱」ということでしょう。

冗長に書いてしまいましたが、「強」「中」「弱」「切」それぞれ別のボタンが良いと思うのです。望みのモードにするという点では、最も分かりやすく、操作もしやすいです。

誰でも分かるボタン、誰でも操作しやすいボタン、そう、ユニバーサルデザインが基本のはずです。


昔、田舎では、なんでもナショナルの時代がありました。家中(うちじゅう)なんでもナショナルというCMがありましたが、我が家はまさにその通りでした。

では、そのナショナルの、いやパナソニックの掃除機はどのような操作ボタンになっているのでしょう。電気屋さんに立ち寄って確認してみます。これで、この掃除機がパナソニックではないことだけは分かりましたね。


 


伊那市のマンホール蓋

2016-07-21 | B 地面の蓋っておもしろい


伊那市美篶 撮影日160718



 伊那市のマンホール蓋には伊那節の街と記されている。伊那節に詠われている、馬子が米俵を馬に担わせて運ぶ様がデザインされているが分かりにくい。市町村の役場などにカラー蓋が展示されていることがある。それを見れば図柄が分かりやすいが、休日は閉庁しているな・・・。

木曽へ木曽へと つけ出す米は 伊那や高遠の 伊那や高遠の お蔵米

 

共に伊那市の市章だが、左は旧伊那市章で「イナ」をデザインしている。右は合併後の新伊那市章で、デザインの意味について市のホームページに**力強い二つのアルプスは市の飛躍・繁栄を、桜の花びらは文化・歴史を、そして中央で交わる二本のラインは縦に三峰川、横に天竜川を表し、下に広がる肥沃な大地は輝かしい未来への発展を意味しています。都市像である「二つのアルプスに抱かれた自然共生都市」とともに、将来に向けて躍進する伊那市の姿を表現しています。**という説明がある。

教訓:このようなことがあるから、蓋をひとつ見ただけで満足してはいけない。


 


636 伊那市東春近田原の火の見櫓

2016-07-21 | A 火の見櫓っておもしろい


 

636 伊那市東春近 撮影日160718 

 伊那市内の火の見櫓は今回はこれがラスト。全景を写す2カットでは、道路をパースペクティブに捉えて奥行き感のある上の構図が好き。







前稿の上殿島の火の見櫓と製作した鉄工所の製作年月も同じだから、姿・形がよく似ている。それゆえこの火の見櫓の印象について記すことは省略する。   

規模が同じであれば、それぞれ別の設計図で製作する必要はない。同一の設計図によって製作された可能性が高いと思う。わずかな違いは製作過程でのアレンジ、と考えてよいだろう。


 


635 伊那市東春近の火の見櫓

2016-07-21 | A 火の見櫓っておもしろい


635 伊那市 東春近 上殿島  撮影日160708

■ 伊那市から宮田村役場を目指してカーナビ頼りに走行していたが、なぜか迷走してしまいこの火の見櫓に遭遇した。不幸中の幸いというべきだろう。

姿・形が美しいと感じる火の見櫓は櫓が滑らかな曲線を描いて末広がりになっていることが欠かせない条件だ。東京タワーはこの条件を満たしている代表的な実例で火の見櫓のお手本ともいえる。この火の見櫓もそのようになっていて美しい。もう何回も書いていることの繰り返しで気が引けるが、脚部としてのデザインがなされていないのは残念ではあるが。屋根と見張り台が少し小さめだが、見た目のバランス的にはちょうど良い。



この火の見櫓も梯子の貫通部分の見張り台の床面にU字形の開口を設けている。そして梯子の上端部分にも手すりを設けている。



この火の見櫓にも踊り場に半鐘が吊り下げられている。屋根下の半鐘が乳付きで古く、こちらの表面が平滑な半鐘が後付けで新しいと推測する。同時に設置して半鐘の仕様が異なるということも例えばコストの違いなどからあり得るのかもしれないが。



梯子を櫓の外に設置するのであれば、人が櫓内に入れるようにする必要もないわけで、この脚部のように4面ともブレースでなんら支障ない。その方が構造的なバランスという点からも好ましいだろう。




 


634 伊那市上新田の火の見櫓

2016-07-20 | A 火の見櫓っておもしろい

 「この頃、U1さんのブログってマンホールの蓋と火の見櫓ばっかりですね。蓋にも櫓にもあまり興味ないので・・・。以前のようにもっといろんなこと書いてください」「〇さん、今しばらくお待ちを」


634 伊那市上新田(伊那市役所前の道路を数百メートル東進、コンビニ近くに立っている)
                                  撮影日160718  




魅力的な場所に立っている。赤い屋根の建物との取り合いが好ましい。ここでスケッチをしたいと思った。是非再訪したい。



屋根の大きさに比して蕨手も避雷針の飾りも大きくてよく目立つ。見張り台床のU形の開口にも手すりを設置し、そこに梯子を突き出している。安全への配慮だろう。このような2重の手すりは見た記憶がない。



脚部。後ろの1面だけ、ブレースを入れている。きっちり4面とも脚のデザインでまとめて欲しかった。



踊り場に設置された半鐘。反りのついた小屋根、懸魚(?)までついている。




 


633 伊那市日影の火の見櫓

2016-07-20 | A 火の見櫓っておもしろい


633 伊那市日影 日影区公民館の向かいの敷地に立つ火の見櫓 撮影日160718

 櫓に付けて消火ホース乾燥塔建てているので、一般的な火の見櫓とは印象が違う。




屋根頂部のすくっと伸びる避雷針とそこに付けられた飾りのなんというか、そう、バランスがなかなか良い。屋根下に遠慮気味にサイレンと照明が付けられている。手すりの高さに付けられた照明は照度があって地面を明るく照らすだろう。



踊り場までの外付け梯子が途中で折れ曲がっているのはなぜだろう・・・。現地でよく見なかった。

最下段のブレースだけ妙なことになっている。リング式ターンバックルを用いないで枠式ターンバックルを用いている、それも丸鋼ブレースの端部に溶接して。



新しい屯所。壁はボールをぶつけて遊ぶのにちょうどよさそう。




 


632 伊那市美篶の火の見櫓

2016-07-20 | A 火の見櫓っておもしろい


632  伊那市美篶(みすず)下県ふれあい館の敷地に立つ火の見櫓 撮影日160718

南箕輪村から伊那市に移動。脳内検索をしても、火の見櫓を背景にマンホール蓋の写真が撮れそうなところはヒットしない。まずは火の見櫓探しから。郊外に出ようと国道361号を高遠に向かって走行中にこの火の見櫓を集落内に見つけた。逆光で写真が撮りにくかったが、屋根下の様子まで写っているからまずまず。

4角形の櫓に4角形の屋根、4隅を面取りした4角形の見張り台(各辺の長さが等しくないので8角形とは見ない)。櫓の末広がりのカーブが実に美しい。屋根の形も整っている。梯子は踊り場までは櫓の外部に、そこからは内部に設置されている。

この火の見櫓の高さは見張り台の床面まで約8.8メートル。そこから屋根の頂部までを3.5メートルとして、総高は9メートルちょっと。



スピーカーなど、「余分なもの」が付いていないのも好ましい。 半鐘は屋根の中心に吊り下げてある。案外この中心吊りは少ない。手すり子(手すりと手すり子は区別したい)の大きな割り付けのざっくりとした装飾はモダンな印象。



脚部は1面のみアーチで他の3面はブレースのまま。外付け梯子だから、4面ブレースでも支障ないのに、なぜこうしたのかは不明。梯子を櫓の内外どちらに設置するかに関係なく、共通にこうしているとしか解釈できないが・・・。この櫓を製作した鉄工所の作品、そう「作品」をいくつか見れば分かるけれど。




 


箕輪町の地面の蓋

2016-07-19 | B 地面の蓋っておもしろい





 前稿の火の見櫓を背景に地面の蓋を撮る。これはマンホール蓋ではなく、公設桝ではないかと思うのだが、確証はない。ただし蓋のデザインはマンホール蓋と同じ。デザインされているのは町の木のケヤキだという。蓋を見ても何の木か分からなかったが、ネット検索でケヤキだと分かった次第。

別の位置でこの火の見櫓を背景にマンホール蓋を撮ろうにも電柱が邪魔だったり、蓋の半分に建物の影が落ちていたりと、条件が悪くて撮ることができなかった・・・。




別の場所で撮った同町のマンホール蓋 幹の表現に違いがあるものの基本的には同じデザイン。


― 箕輪町松島の火の見櫓

2016-07-19 | A 火の見櫓っておもしろい


(再)



■ 昨日(18日)南信方面のマンホール蓋巡りをするのと同時に火の見櫓も探してきた。箕輪町では以前同僚が撮影した写真をブログに載せていたこの火の見櫓に偶然行きついた。隣は町のコミュニティーセンター。大型の火の見櫓で特徴的なのは見張り台が小屋になっていること。茨城県常総市に同類があり、T君が仕事ついでに写真を撮ってきてくれたことがある(下の写真、過去ログ)が、このような火の見櫓は珍しい。

江戸時代、火の見櫓は火災の発生をいち早く発見するよう監視役が常駐していたから、このような小屋があったが、その後、常駐しなくなってこのような小屋は必要なくなった、と理解しているのだが、火災の状況を把握するためには数時間ここにいることになるから必要ということだろうか・・・。

4角形の櫓に踊り場が2ヶ所。屯所の2階から直接火の見櫓に登ることができる。円形の見張り台に8角形の屋根を載せ、8角形の小屋を収めている。高さは現地で確認しなかったが、消火ホースの長さ(二つ折りで10メートル)からみて18、9メートルはありそうだ。写真にスケールを当てて測ると確かにそのくらいになる。



現地ではどこがドアか分からなかったが上の写真を拡大してみて蝶番が確認できた。ガラス(樹脂ガラスかもしれない)の色が違うところがドアになっている。見張り台には表面に乳がついた半鐘が吊るしてあり、踊り場には表面がつるりんちょな半鐘が吊るしてある。乳付きの半鐘の方が古いのではないかと思う。



屋根の下り棟の下地材を軒先でくるりと曲げて蕨手にしている。見張り台の下にいろんなものが付けてあり、にぎやか







消防車車庫・倉庫の出入口のシャッターにはこのように絵が描かれていることもあり、見て楽しい。



茨城県常総市の火の見櫓の小屋付き見張り台


塩尻市洗馬小曽部のマンホール蓋

2016-07-18 | B 地面の蓋っておもしろい


塩尻市洗馬小曽部(せばこそぶ)撮影日160717

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下小曽部にて 撮影日160703

◎ 蓋には小曽部 農集排という文字がある。小曽部(こそぶ)は地区名、農集排は農業集落排水の略。小曽部川の上流にある白滝が円くデザインされている。その外側の5角形は塩尻市の花・キキョウ。



上のマンホール蓋の近くに空気弁を収めたボックスの長方形の蓋があった。

周囲をT、⊥を交互に並べた細い帯で縁取り、その内側を幅広の青い帯で囲み、その中にひし形の格子を配し、塩尻市章と「空気弁」の文字を収めている。


 


塩尻市のマンホール蓋

2016-07-18 | B 地面の蓋っておもしろい


塩尻市宗賀桔梗ヶ原公民館前 撮影日160718



 塩尻市のマンホール蓋は中心に塩尻市章を配している。円い市章だからうまく収まっている。地紋はJIS規格模様。


市章はホを4つ円くデザインしているが塩尻を「しほ」じりと読んでいたことに由来するデザインとのこと。



同地で目にした止水栓の蓋 市章を配している。