映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

氾濫  伊藤整

2009-02-11 20:21:56 | 映画(日本 昭和35年~49年)
伊藤整の名作の映画化
ここしばらく伊藤整の小説が書店に文庫本として売っているのを見たことがない。高校の授業で取り上げられていたし、チャタレー夫人の恋人のわいせつ裁判はあまりに有名。「女性に関する十二章」はものすごい大ベストセラーだ。昔は新潮文庫にたくさんあったのに、時代を感じる。
この小説は非常に重厚感があり、恋愛小説としてだけでなく経済小説風にも読める名作だ。

増村保造、若尾文子の名コンビだが、主人公を演ずるのは佐分利信、ただ不思議なことにクレジットでは佐分利が脇役とも言うべき順番で出てくる。
これは永田雅一社長の意向か?
でもいかにも佐分利らしい名演である。

主人公は化学会社の重役。単なる一研究者だったのが、接着剤を研究して著名な賞を受賞する。同時に彼の研究の成果で多大なる利益をあげて取締役に昇進した。
もともと質素な生活をしていた主人公は、会社から多額の報奨金を受け取り、家を建て、家族の生活も一変する。邸宅には妻や娘のお客がたくさんきて派手な生活に変わる。
妻沢村貞子は娘のピアノ教師船越英二に誘惑されたり、娘の若尾文子を貧乏研究者川崎敬三が追いかける。主人公は昔工場の勤労に駆り出されていた左幸子の突然の訪問をうけ次第に魅かれていく

金を突然手にしたときの生活の変化と、金に渦巻く人の流れを説く原作を基にしている。ただエンディングはちょっと小説と変えている、映画のほうがどつぼにはまっている感じだ。

渡部昇一の「知的生活の方法」に「氾濫」の主人公の話が出てくる。
映画では触れられていないが、主人公は接着剤に関するあらゆる文献を20年間カード化し地道に研究していた。推計学すなわち統計学の手法が進歩したときにそれを利用して論文を書いたという伊藤整の原作のニュアンスを知的生活の見本のように記していたのが印象的だった。

絶版になっているが、家には大切にとっている本がある。
読み返そう!
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関連会社への協力依頼

2009-02-11 10:45:59 | Weblog
昨日は東京行ったり、埼玉もどったりあわただしかった。

先日キャッシュカードはあるが、通帳がない口座の手続きに行ったが、3週間近くたつけれど通帳こないので様子を聞きに某メガバンクの支店に寄ったら、どうも手続きが途中で止まっているようだった。女性の受付から男性に代わって謝ってきた。
届出印お持ちですか?なんていうから腹が立った。
当然手続き終わっているわけだからそんなものいるとは夢にも思わない。
ひどいよ!
その銀行赤字をテクニックで回避したなんてニュースで言っていたけど、末端はこんな調子だから困るよね。

その後、関係会社さんを集めてコスト協力の会があった。
100年に一度の不景気だからと、役員から説明してお願いしたわけだ。
うちの部署も前年比でまだプラスだけど、どうなるかはわからない。
ご理解をしていただいているようだけど、仕事出さないと逃げられちゃうよね。

でも100年に一度の不景気なのだろうか?
消費者の財布のひもが緩まなくなったのは間違いない。
最近飲食店の店クローズが本当に目立つ。昼食は割りと人は入っているので、え!と思うけど、夜入らないんだろうなあ。接待費がかなり削られて、宴会や接待が減っているのかな?みんな外食せずに自宅に帰るのだろう。
地方支店にいるときは、外食するところは割りと夜すいているところが多いなあと思っていたが、今は都会にもその流れが。。。。
閉店いさぎよいのはいいと思うが、空き店舗だらけになって貸しビル業は大変かも

株は上がる気配ないし、昨日はニューヨークも下げたようだ。
今日東京市場がないのは不幸中の幸いとなるのか?今夜のニューヨーク市場が気になる。
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